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『K/WOW WOW HIPPIES』 [ロッテンハッツ]

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こんちは。

3月は毎年毎年繁忙期で平日は残業の嵐、土曜日もお休みはないのです。
そういう時に限って土曜日には面白いライヴやイベントがセッティングされているのです。
悲しいのでそう情報はシャットアウトして粛々と生活しています。

アングラな日々。
自宅と会社とコンビニだけを行き来しています。

という訳で、前回は木暮さんのソロシングルを紹介しました。
続いては木暮さんがロッテンハッツ以前に活動していたバンド、WOW WOW HIPPIESを紹介しましょう。
ときは1986年、“ネオGS”なる音楽ムーブメントが東京を中心に起きていました。
グループサウンズ、ガレージロック、サイケデリック、パンク、ニューウェイヴのごった煮です。
80年代の勃興するテクノロジーの進化へ逆行するように異端なモノへの憧れに一部の若者たちは魅了されていきました、と判ったように。
木暮さんは大阪から上京して組んだバンドがWOW WOW HIPPIESでした。
メンバーはギターの木暮さん、ベースの高桑 圭さん、ドラムの白根賢一さん、そしてヴォーカルの宗像淳一さんの四人組。
木暮さんと高桑さんと白根さんは後のロッテンハッツで、さらに高桑さんと白根さんんはGREAT3でも共に活動していきます。

僕はロッテンハッツから遡って彼らの音源を探して聴きだしました。
最初は日本のネオGSシーンを象徴するコンピレーション、『Attack of mushroom people』そしてオGSのクリスマスソングのコンピ『Mint Sound Christmas album』。
この二枚とも名作なんですが、其処に一曲づつ収録されてるワウワウヒッピーズの楽曲が濃厚なアングラ感というか、サイケデリックサウンドを放っていてました。

そして手に入れたのが彼らの唯一の単体での音源、EP盤である『K』です。
リリースは1990年。
僕が手に入れたのは90年代半ばでした。
HMVの渋谷だったような。
デッドストックが売っていたと思います。

収録は4曲。
全て作詞はヴォーカルの宗像淳一さん、作曲は木暮さん。
宗像さんの耽美的で幻想的で怪奇趣味な日本語歌詞、木暮さんの60年代中期のサイケデリック・ロックを見事に抽出したソングライティング。
退廃的な世界観とロックンロールの関係はモリッシーとマーのコンビに通じるものがありますね。
そして高桑さんと白根さんの息の合ったガレージロックなリズム隊からの卓越した演奏力。
それらが有機的にミックスされたサウンド。
当時の彼らが20代そこそこだったと思うと音楽の咀嚼力の高さにびっくりします。
良い意味でのB級テイスト。
四人ともスタイルも良いのでフラワーなファッションがバッチリ似合ってサマになっています。
ビジュアル系とも一線を画す容姿。
小西さんは当時の彼らのサウンドにはっぴいえんどを垣間見たと云います。

A面の一曲目はタイトルソングの『K』。
疾走感のエイトビートと狂騒のメロディ展開に昇天。

二曲目は『Marble Love』。
シャッフルビートによる、白昼夢のようにポップなナンバー。
メロディメイカー木暮さんの魅力が確認できます。
高桑さんのバスヴォイスでのハーモニーもナイス。

B面の一曲目は『Mirrors』。
ちょっとGSっぽい蒼さやマージ―ビートな雰囲気が感じられるアップテンポの楽曲。

二曲目は『MOON DRIVERS』。
鬱蒼としたコーラスワークから、ファズの効いたエレキサウンドとスクリームの嵐。




このシングルを手に入れた後、ネットの通販でバンドのワンマンでの演奏が収録されたVHSテープを入手しました。1988年6月3日、新宿アンティノックでの演奏でした。手に入れて、ちょっと観た後しばらく放っておいて、改めてちゃんと観ようとしたらテープの磁気の不具合なのか画面がおかしくなって観られなくなっていました。返す返す残念なことをしました。
DVDに落として保存しておけばよかったのですが。
今ではyou tubeでその一部は観られます。





バンドの音源はもうひとつ、ネオGSのショーケース公演のライヴ盤である『IKASU!!』に一曲入っています。コレクターズは真城めぐみさんが在籍していたペイズリーブルーやファントムギフト、ストライクㇲ、TWENTY HITSの音源も聴けます。

WOW WOW HIPPIES、今聴いてもカッコいいと思います。
最近、再び国内でリイシューされたサイケデリック、ガレージサウンドの名コンピレーション『nuggets』に入っていてもおかしくないクオリティですね。
海外のガレージロックファンにもお聞かせしたい。
XTCのdukes of stratosphearにも負けてません。
数年前に、高橋ユキヒロさんのトリビュートアルバムが発売され、その中になんと、バンドの新しい音源が収録されていました。ユキヒロさんの曲を、宗像さん以外のメンバーで再結成して、ヴォーカルにはLEO今井さんを迎えての。
これにはとなりのたまげ太くんでした。
このままライヴとかすると思いましたが、一回限りだったようで。残念。

以上、バンドの魅力をコンパクトにまとめたEP盤を蒋介石。
因みにジャケットの裏側には四人のポートレイトが写っていますが、その写真を撮ったのが後にロッテンハッツ、ヒックスヴィルで共になる中森泰弘さんです。
ネオGS周りの写真は殆ど中森さんでした。
中森さんもハワイズというネオGSバンドに在籍していたのです。

バンド結成から30年余り。
こうしたバラバラな音源をまとめて、そして未発表音源や映像をコンパイルした音源集がリリースされることを切に願います。
このまま埋もれてしまうにはあまりに勿体ない。

こうしたガレージやサイケの嵐を通過して、結成されたロッテンハッツは一聴すると明るくて爽やかな聴き心地のイイだけのバンドかと勘違いしちゃいますが、よーく聴くと、その音楽性の隅々には広くて鋭いセンスが見え隠れしてるんです。
このままバンドが続いていたらグレイトフルデッドのような存在になっていたかも。

ネオGSの要再検証!


『K』《MSR 1006》〈作詞:宗像淳一/作曲:木暮晋也/編曲:WOW WOW HIPPIES〉(03’51’’)
【1990】


IKASU!! NEO GS!GO!GO!LIVE!

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユース
  • 発売日: 2008/11/19
  • メディア: CD



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『ロック・ポスター/木暮晋也』 [ロッテンハッツ]

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ども。
オザケンの久しぶりのシングルに続いては。

木暮晋也さんのシングルCDです。
勿論フロム、HICKSVILLE
オザケンのライヴには欠かせない、長年バックで弾いているギタリストが木暮さん。
彼の生誕50年を記念して?昨年の秋頃にリリースされた初のソロ・シングル。
木暮さんはオザケン以外でもオリジナル・ラブやフィッシュマンズ、竹中直人、竹達彩奈、HALCALIのバックで演奏したり、かせきさいだぁとのユニットであるトーテムロックでも活動している人望の厚いお方。
細見の長身でふんわりリーゼントと黒縁メガネのカッコいいナイスガイであります。

タイトルは『ロック・ポスター』。
これは木暮さんの十代の頃のエピソードを歌にしたのかもしれません、たぶん。
自室の壁に貼られた、憧れのロックミュージシャン、あるいはロックンロール・スターの写っているポスターたち。
イカしたロックンロールをかけながら、それらを眺めているだけで何だか遠い存在のロックスターたちが身近に感じられ、何だか嬉しくてたまらなくなってしまう感じ。
代わり映えの無い日常が塗り替えられそうな。お気に入りの女の子もどうにかなるんじゃないか、とか。
そんな思い過ごしや勘違いをもさせてしまうロックンロールの魔法。
とかなんとか、をソリッドでニューウェイヴ風なサウンドに乗せて歌っています。
木暮さんのポップなメロディセンスも発揮されています。
炭酸飲料の様な清々しさ。
鼻にかかった歌声も味があります。
演奏、アレンジ、プログラミングも全てご自身で担当してます。
演奏時間は3分53秒でした。惜しい。

カップリングは『青春群像』。
タイトルとおり、若き日のセンチな思ひ出が散りばめられた歌詞と80年代的なシンセサイザーの音色が響き渡るミディアム調のデジタルサウンド。
メロディも仄かにせつなく。

シングルの二曲とも1966年生まれの木暮さんが過ごされた十代の頃に流行ったサウンドに通じている気がします。
木暮さんと言うと、ヒックスヴィルやロッテンハッツでのアメリカンなルーツミュージックに根差した音楽センスが思い浮かびますが、それだけじゃなく、もっと広範囲なバックグランドをお持ちなのです。

昨年の六月に神戸は元町のBo Tambourine Cafe というカフェバーでのソロライヴを観に行きました。
ソロでのライヴは初めて観ましたが、ヒックスヴィルのライヴに負けない位楽しかったです。
ヒックスヴィルの作品で真城さんが歌う曲もご自身で唄いまくってました。フィッシュマンズの『ヒコーキ』のカヴァーも良かったです。
先日も同所で木暮さんのライヴがあったのですが、すっかり忘れていて、気が付いたときには終わっていました。
残念。

今回紹介したシングルは木暮さんのライヴで買う事が出来ます。
ジャケットにはギターの一部分がモノクロームで写ってますが、折り畳みになっていて、ジャケットを拡げるとギター(おそらくテレキャスター)を持った若き日の木暮さんがポーズをキメて写っています。
つまりロック・ポスターの木暮晋也
髪を逆立てて、俯き加減でクールに澄ましている表情。
これが実にカッコいい。
木暮さんって実は良く観るとハンサムなんですよね。

とてもナイスなシングルで、このままソロアルバムも出して欲しいです。

今後の様々なご活躍も期待しています。

『ロック・ポスター』《VDR001》〈作詞・作曲・編曲:木暮晋也〉(03’53’’)【2016】


WELCOME BACK

WELCOME BACK

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: VILLAGE DISC
  • 発売日: 2014/12/10
  • メディア: CD



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『流動体について/小沢健二』 [フリッパーズ]

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押忍。
只今深夜、時刻は3時54分。

前回は久しぶりにブログを更新して、久しぶりにクレイジーケンバンドのライヴへ行ったと書きました。
久しぶりついでにコチラのシングルも。

オザケンです。
小沢健二さんのニューシングルです。
『流動食について』、
じゃない。
『竜童組について』
じゃないよ、阿木さん。

流動体について/神秘的』です。

なんと、これより前に出たシングルは1998年初頭の『春にして君を想う』でした。
つまり、19年ぶり。
そのときのメディアは8㎝CD仕様の短冊ですから、隔世の感あり。
20世紀の遺物。
その間に『シッカショ節』というライヴ音源もありましたが、あちらは配信のみで。
フィジカルではありませんでした。

今回はオフィシャルサイトからリリースのいきなりの告知。
なんと二日後にシングル発売。前日(商品店着日)には朝日新聞朝刊に全段で広告が掲載されました。
通常、新譜は半年から二、三か月前くらいに告知が打たれる事が多いのですが、なんと告知から発売まで2日。
しかもそれが19年もシングルを出していない歌手からの発表。
光の速さでニュースは拡散されました。

長年に渡る新作への飢餓感を潤そうと店着日の2月21日に買いに出かけた方も多かったのではないでしょうか。
かくいう僕もその一人。
仕事の終わった20時半過ぎに難波のタワレコへ買い求めました。
てっきり今回も短冊CDで出るのではと一瞬思いましたが、さにあらず。
しかもアナログシングルのサイズのジャケットにCDが入ってました。
それはそれ。
結果、リリースされたシングルはなんとチャート初登場2位。
自己タイの最高位。
発売週にはテレビの音楽番組や情報番組、報道番組へ本人が出演。
なにからなにまで型破りなプロモーション活動の勝利。
突然の贈り物でした。

そういえば、彼のソロデヴューは野音でのフリーライブだったし。
話題には事欠かない人ですね。

さらにその二週間後の先日にはプリファブ・スプラウトのパディ・マクアルーンが新曲のギターの弾き語りがyou tubeにアップされて、それにも吃驚しました。
それがまた素晴らしかったです。
オザケンの『ある光』にはプリファブ・スプラウトの初期のある曲の一節が引用されているのですね。
直接的には関係ないことですが、オザケンとパディ・マクアルーンという寡作な天才の健在ぶりを短い期間の間で思い知らされました。
まさにLIFE OF SURPRISEなり。
さらに、かつての相棒、小山田氏のコーネリアスも四月にシングル(7吋)も出るというじゃありませんか。1993年の興奮が蘇ります。

まぁ、メディアはこぞって、19年ぶりを鬼の首を取ったが如くに強調しますが、
決してオザケン氏の音楽活動が19年ぶりだった訳じゃなく。
21世紀に入って二枚のアルバムを出しているし、二回のライブツアーを開催しています。
ライブアルバムもだしているし。
そこんとこ誤解なきよう。

さてさて、新曲の威力は果たして最高でした。

まずは『流動体について』。
こちらは昨年観に行った彼のライブツアー『魔法的』で演奏されていて聴き覚えがありました。
先述の『ある光』を髣髴させる疾走感のあるアップテンポのナンバー。
エモーショナルな歌声、歌詞。
メロディアスな曲調、流麗なオーケストレーション。
アレンジはご存じ服部隆行氏。
脈打つ熱いビート。
90年代に数々の名曲を残した彼の面目躍如たる、眩いばかりの創造的な閃きに満ちた新曲です。瑞々しい感性は健在。 
あの頃、20代だった彼も今や、結婚をして子どもを育てるお40代のお父さん。
そして現在は生活の拠点をアメリカに移って。
環境の変化はグローバルな視点の歌詞から窺い知れます。
単に90年代の頃の彼ではなくさらに感性が研ぎ澄まされているように感じました。
ブランクを感じさせないパワーは昨年のライブでも感じていたので、今回のシングルへも不安は微塵もありませんでしたが。
特に躍動感のあるメロディと劇的な歌詞のコンビネーションが聴きどころ。
サビにて、どんどん旋律の音階が上がっていくところでのオザケンの珍しいファルセットも印象的。
コーラスにはお馴染みの真城めぐみさんに加え、永積タカシ氏、そして一十三十一さんも参加。
魅惑のシンガー達による凝ったソフトロック風なハーモニーにワクワクします。
突き抜ける様なサウンドのチカラ。
オザケン自身による荒ぶるギターソロもイイですね。
確か『ある光』でも熱いソロを弾いていたっけ。
聴けば聴くほど味わいが増します。

カップリングは『神秘的』。
一転して穏やかなサウンド。
こちらは2012年の東京でのライブにて披露されていますが、そちらへは参加出来なかったので僕は初めて聴きました。
ストリングスの四重奏をバックに唄われる静謐さを湛えたミディアム調の楽曲。
ここでは『eclectic』(2002)で聴かせた多重コーラスや囁くような歌唱表現が効果的に響いていると思います。
秋から冬の透明感のある澄んだ空気を感じます。

曲調は2曲とも異なりますが、
混迷の時代に届けられた熱いメッセージ。
90年代に20代を過ごしたファンには堪らない特効薬。
買ってからアイフォンに入れて毎日何度も聴いて効いています。
目まぐるしい日々の連続の中に、永遠の、普遍的な何かを垣間見させてくれる彼の音楽の魔法を確認しました。

出来るのなら、またそれほど遠くない将来に次の新曲、或いはアルバムを聴かせて欲しいです。

『流動体について』《TYGT-39050》〈作詞・作曲・編曲:小沢健二/ストリングス編曲:服部隆行〉(04’10‘’)【2017】



流動体について

流動体について

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2017/02/22
  • メディア: CD



我ら、時通常版

我ら、時通常版

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMI Records Japan
  • 発売日: 2014/03/19
  • メディア: CD



Eclectic

Eclectic

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2002/02/27
  • メディア: CD



Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2006/03/08
  • メディア: CD



刹那

刹那

  • アーティスト: 小沢健二
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/12/27
  • メディア: CD



球体の奏でる音楽

球体の奏でる音楽

  • アーティスト: 小沢健二,小沢健二
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/10/16
  • メディア: CD



犬は吠えるがキャラバンは進む

犬は吠えるがキャラバンは進む

  • アーティスト: 小沢健二
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1993/09/29
  • メディア: CD



LIFE

LIFE

  • アーティスト: 小沢健二,小沢健二,服部隆之
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1994/08/31
  • メディア: CD



超LIFE(完全限定生産盤) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
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『あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。/クレイジーケンバンド』 [CKB]

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新年、明けまして、おめでとうございます。
只今、拙ブログでの2017年の幕が切って下ろされました。

とにかく、(期間を)空けましておめでとうございます。

今年も一枚でも多く、好きなシングル盤をご紹介して行きたいと心では思っていますが、
実行が伴っていないありさま。ていたらく。

今年もよろしくお願いします。

まずは、クケバ
クケバとぶよな男だが。
いや、CKBですね。

昨晩はCKBのライヴへ。
このブログも久しぶりですが、
彼らのワンマンライヴも超久方ぶりに観ました。
もう十数年ご無沙汰でした。
前回は肉体関係かグランツーリズモが出たときのツアーだったはず。

あのときの場所は名古屋クラブクワトロでした。
開演間際に会場の入り口に着いたら、なんと丁~度剣さんが会場入りされて。
お忙しいにも関わらず、気さくに快く握手をして頂いちゃいました。

それ以降も、ライブへ馳せ参じたいと思いつつ、仕事やなんやかんやの事情で機会を逸していたのです。
近年のライヴスケジュールは軒並み個人的に都合が合いませんでした。
昨年、ニューアルバム『香港的士』発表後のツアーでは大阪でのNHKホール公演も平日で仕事が忙しくて行けず、クリスマスのビルボード公演もチケットを狙いつつも瞬殺でソールドアウト。

失意の日々が続きましたが、遂にチャンス到来。
止まない雨は無い。

場所は河内長野のラブリーホール。
なんと最前列。
最高の眺めからクレイジーケンバンドの実演を楽しみました。
僕の目の前、一メートルの近さで小野瀬雅生氏がガンガンギターを弾きまくっています。
もう凄いのなんの。
勿論、小野瀬雅生ショウの新作も買いました。
そして剣さん率いるバンドの面々のパフォーマンス。
菅原愛子さんのチャーミングな歌とエレガーントな装いもガン見してましたよ、えぇ。

とにかく、このバンドのサーヴィス精神溢れた、プロフェッショナルな仕事ぶりに徹尾徹頭、酔いしれたのです。
ニューアルバム収録の楽曲を中心に演奏しつつ、会場のオーディエンスのリクエストに応えた曲を演奏したり、カバー曲を取り上げたり、予測不可能な展開で自由自在に曲がシャッフルされたり、ライヴならではの臨場感と、バンドの息の合ったコンビネーションを心行くまで楽しみました。
確かな演奏力に裏打ちされたパフォーマンスには耳も釘付け。
JBマナーを見事に咀嚼したファンクなサウンド。
イイネ!過ぎるにも程があります。
ミュージシャンとして長年に渡り、輝かしいキャリアを積みながらもステージでは腰の低い姿勢を崩すことのない剣さん、お茶目でユーモアも交えた語り口も含めて尊敬に値する方だと思います。


そして会場に集まった、狂剣信者の皆さん。
外見はワイルドでバッチリ決まった方々が多いですが、中身はハートウォーミングで。
親子連れの方はお子様まで熱心にバンドの演奏を楽しんでいました。
河内のCKBファン、最高でした。

という訳で、彼らの熱いライヴを観て、ようやく2017年の春到来を感じました。
春宵一刻値千金なライヴなり。
明日への活力が漲って来ます。
何とか一週間の仕事を乗り越えられそうです。


という訳で興奮冷めやらぬままにキーボードを打っていますが、
そろそろ本題へ。

2003年にリリースされたCKBのシングルを紹介しましょう。
あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。』。
ライヴでもよく取り上げられる曲ですが、今回のツアーではどうだったでしょうか。
ネタバレになるので名言は避けたいと思います。
高橋利光氏によるハモンドオルガンのイントロから、
スウィングする軽やかなポップナンバーで明快なメロディとポジティヴなメッセージが実にしっくりします。
前向きなメッセージが込められていますが、Jポップにありがちな紋切り型の薄っぺらい感じは全くしません。
プロのソングライターである、剣さんの絶妙な言葉の選び方、巧みな表現力に乗せられてしまいます。鋭い音楽センスがなせる技なのだと思います。
サウンドマシーンとしての性能のみならず、
作詞家としての、剣さんの素晴らしさはもっと語られてよいのではないでしょうか。
歌詞を通じて、
愛すべき世話女房に背中をポンと押されるような、嬉しい気分になります。
晴れがましい気持ちになります。
その晴れやかさが自棄に眩し過ぎるのか、
照れ隠しなのか、ライヴでは不思議なダンサーの皆様が登場して、曲に合わせて大胆な踊りを披露してくれます。
ライブでのお楽しみです。




そして、両A面扱いのカップリングは『甘い日々』。
剣さんの敬愛する矢沢永吉さんのキャロル時代のナンバーのカバーです。
クレイジーケンバンドが自身のオリジナル曲以外の作品を取り上げるときは、比較的に原曲に近いアレンジが施されることが多いのですが、『甘い日々』も基本的に原曲に近い演奏です。
歌い方まで剣さんは見事に永ちゃんをトレースしています。
聴き惚れてしまうほど。
ボサノバのリズムを基調とした男のクールな哀愁が魅力的な楽曲。
音楽評論家の湯浅 学さんが永ちゃんの音楽を表現されるときに使われる“コリコリとした~”というフレーズがぴったりな、甘さに流れ過ぎない音楽センスが良いですね。
終盤に突然リズムチェンジしてブギ―な演奏にヒートアップするのがカッコいい。
CKBバージョンは原曲よりもさらにテンポアップしていてカッコいいです。
永ちゃんが憑依した剣さんの歌唱もグレイト。
ライヴでも剣さんは永ちゃんの真似をよくしてますね。
実に巧いです。




ライヴでも思ったのですが、
バンドの面々の個性豊かなパーソナル、キャラクターも魅力です。
皆さん、実に味わい深い面構えですね。
役者が揃ってるのです。


今年はバンド結成20周年というアニバーサリーな筋目の年でもあります。
9月の横浜赤レンガでの記念公演はちょっと行けるか判りませんが、
また是非次回のツアーにも参加したいと思います。
これからの活躍がますます楽しみなワンアンドオンリーなクレイジーケンバンドであります。
多謝!


『あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。』《BSCL-35008》〈作詞・作曲:横山 剣/編曲:横山 剣、小野瀬雅生〉(03’57’’)【2003】


香港的士(初回限定盤)(DVD付)

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  • アーティスト: 横山剣,Ken Yokoyama
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: CD



クレイジー・ケン・バンドベスト Oldies but Goodies

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Almond Eyes
  • 発売日: 2007/09/03
  • メディア: CD



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『東京カラー/婦人倶楽部』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。
2016年ももう終わり。
早いですね~。

さっきお雑煮を食べたと思ったら、もうあと数日で大晦日。

今年もイロイロ聴いたり、観たり。
楽しませて頂きました。

でも総じて時間が足りませんでした。

観たい映画や舞台やライヴが多すぎて。
行きたい日に限って仕事だったり。
家でじっくり音楽を聴く時間も少なかったような。


年々時間が早く感じられるのは何なんでしょう。

今年の年間ベストが発表される時期ですが、
おおっぴらに発表できるほど今年出た新譜は買えませんでした。


数少ない今年買った新譜のアルバムの中で特に愛聴した作品に、
夏に発表された“婦人倶楽部”のファーストアルバム『フジンカラー 』があります。

婦人倶楽部とは、佐渡島に居住する主婦4人組とのこと。
一般人らしいので顔見せNGで、割烹着と手拭いの姉さん被りがトレードマーク。
なんだか主婦の秘密のバイト、って感じでワクワクしますねって冗談です。
それはそれとして。
彼女たちの音楽のキーパーソンとなるのが、プロデュースを担当するムッシュ・レモン氏。
実は“カメラ=万年筆”というユニットのメンバーの佐藤 望氏の仮の名前。
このユニットのファーストアルバムは以前よく聴いてました。

クラシカルでカラフルなポップミュージック。
90年代に隆盛した渋谷系を髣髴させるような軽音楽、それが婦人倶楽部。

今回ご紹介するのは彼女たちの2枚目のCDシングル。
東京カラー』。

お洒落なメロディと80年代の化粧品のCМになりそうな甘美でモダンなサウンド。
そしてミスティで香しい女性ヴォーカル。
4人のメンバーはそれぞれA、B、C、Dと名乗られていまして、知的で魅力的なヴォーカルを披露しているのは、
婦人Bさん。
謎の女Bって感じでミステリアス。
この方の歌声、とっても好きです。
野宮真貴さん、佐藤奈々子さんらにも通じる感じで。

東京へ佐渡島からフェリーで出かける主婦の女性ひとり。
若い頃に遊んだ思い出のある街、東京。
懐かしい街に久しぶりに訪れて、ウキウキしながらも、
相変わらず賑やかで慌ただしいムードは、少し年を取った身には違和感が。
若い頃とのギャップを感じつつの東京散歩。

そんな、なかなか趣のある歌詞、さすがムッシュレモン氏。
婦人Bの歌声と見事に調和しています。




2曲目は『Tech Okesa』。
佐渡と言えば、『佐渡おけさ』という民謡が思い浮かびます。
僕も大して詳しくは無いですが、
婦人倶楽部による《おけさ》はテクノ仕様。
浮遊感のあるデジタルサウンド。
風流なポップミュージック。
細野さんの『オムニ・サイトシーイング』(1989)を思い出しました。

3曲目は『FUJIN CLUB(Minami Kitazono Remix)』。
婦人倶楽部の1stマキシシングルCD『FUJIN CLUB』のタイトルソングを気鋭のミュージシャン、北園みなみ氏がリミックス。僕はCD『FUJIN CLUB』を持っておらず、
オリジナルバージョンよりリミックスバージョンを先に聴いたのでした。
この曲もオシャレでポップなメロディと婦人Bによる気品のある歌が素敵です。
有閑夫人のエレガントな生活がつづられています。
アルバム『フジンカラ―』にオリジナルバージョンも収録されたので聴き比べてみると、原曲よりテンポが速くなり、ダンサブルな仕上がりでした。北園みなみ氏の手腕も炸裂。
そして後から聴いたオリジナルの『FUJIN CLUB』、これがまた大変結構な出来で、洗練の極みで緻密に構築されたムッシュレモン氏のアレンジにクラクラします。

4曲目は『東京カラー』のインストバージョン。
ゲーム音楽っぽい仕上がりで、
1曲目とはアレンジが異なります。
アレンジはフリッパーズやコレクターズのエンジニアを手掛けられていた美島豊明氏が担当。

マキシシングルですが、サウンドの引き出しの多い聴き応えのある4曲。
アルバム『フジンカラ―』もヴァラエティに富んだ内容でユーモアも効いていて、ムッシュレモン氏の華麗なる音楽センスに大いに感激しました。
ピチカートを思い出させます。

婦人倶楽部というのは、現在までシングル3枚と、フルアルバム1枚を発表してますが、
単なる企画モノなのかそれとも、恒久的に続くのかまだ判りません。
僕としては珍しくとっても気に入っているので是非とも来年も活動して頂きたいです。
婦人Bの歌声ももっと聴きたいですし。

そして写真やアートワークはこれまた気鋭の川島小鳥さんが手掛けています。
ほんわか。

という訳で、佐渡島の新しい名物、チャーミングな音楽大使、と言う感じの婦人倶楽部でした。



『東京カラー』《FUJIN-02》〈作詞・作曲・編曲:ムッシュ・レモン〉(04’39’’)【2014】


フジンカラー

フジンカラー

  • アーティスト: 婦人倶楽部,M.Lemon
  • 出版社/メーカー: Grand Pacific Work
  • 発売日: 2016/07/13
  • メディア: CD



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『NIGHTINGALES/PREFAB SPROUT』 [PREFAB SPROUT]

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どうも。
今日はクリスマス・イヴ。
といっても。
特に用事もなく平穏に遅くまで仕事へ従事して残業代を稼ぐ所存であります。

前回は純然たるクリスマス・ソングをお送りしましたが、
今宵はクリスマス・ソングっぽいシングルをご用意しました。

プリファブ・スプラウトの『NIGHTINGALES』の12インチシングルです。
僕の大好きなバンドです。
1988年に発表された彼らの3rdアルバム『From Langley Parks To Memphis』からのシングルカット。
このアルバムもホント、良いんですよねぇ。

アルバムではA面の5曲目(最後)、前半のハイライトとなるバラード曲。
彼らの楽曲でも特に大好きな曲。
とにかくメロディの美しさ。
刹那さ。
ボキャブラリーの乏しい僕では到底表現出来ない魅力に溢れた旋律が奏でられています。
メロディの詩人、パディ・マクアルーンの歌詞も素晴らしい。
タイトルの“ナイチンゲール”とは“小夜啼き鳥(さよなきどり)”。
大変鳴き声の美しい鳥。

何か悲しい運命に抗う事が出来ずに、静かに流されていくふたり。
小さく無力な歌うだけの小鳥のように。

大雑把にそんなイメージが難解な歌詞から伝わって来ます。

12インチバージョンという事で、
当然エクステンディッドなので、長尺です。
オリジナル版にはない装飾が施されています。
Michael H. Brauerによるリミックス。
原曲の良さを損ねることなく、より劇的に演出しています。

イントロでスレイベルがシャンシャン・・・と鳴り出すのが実にクリスマス的。
聖夜の雰囲気がします。
そしてビーチボーイズのペットサウンズっぽいアレンジもパーカッションの音に少し感じられます。
ブライアン・ウィルソンによる痛切なまでに美しい名アルバムに匹敵するくらい、『NIGHTINGALES』は素晴らしいのです(きっぱり)。
ドラマティックで儚く、もの悲しいメロディが厳かに展開されていきます。
パディのリードヴォーカルに天空から優しく寄り添うようなウェンディ・スミスのマジカルなヴォイス。

ゲストにスティーヴィー・ワンダーが参加して得意のハーモニカを披露しています。
ゴージャスなアレンジに埋没せず、美しい調べを響かせています。
ストリングスアレンジはロビン・スミス。



悲しみを浄化する叙情的音響。
歌という物語の世界をより長く楽しむコトの出来る12インチバージョンも乙です。

彼は敬虔なクリスチャンですが正式なクリスマスソングはまだないようです。
歌詞の中にchristmas nightという言葉が入っている『Earth: The Story So Far』がありますが、
この曲はもっと普遍的なラヴソングですので。超名曲ですね!!

さて、ひっくり返してB面。
こちらはデモ音源集。
パディの秘蔵音源コーナー!
3曲収録されています。

まずは『Life of Surprise』。
アルバム『From Langley Parks To Memphis』は3rdアルバムと申しましたが、
実はその前のセカンド『Steve McQeen』のリリース後にセルフプロデュースで一枚のアルバムを完成させていましたが、レコード会社の判断でお蔵入りとなりました。
アルバムのタイトルは『Protest Songs』で、その中の曲です。
『From Langley~』の方が先にリリースされてしまったのです。
この12インチの時点ではまだ公式に発表されていませんでした。
リリースは翌年の1989年でした。
アルバムの内容は別に社会へ異議申し立てをする内容ではなく、これまでのバンドらしい良い内容なのに。
アップテンポのミステリアスな感じの曲で、デモ音源は24トラックでレコーディングされたそうなので完成形に近い出来です。
作り込まれています。

お次は『KING OF ROCK'N'ROLL』。
『From Langley Parks To Memphis』のオープニングを飾るポップな曲。
これまでのプリファブス・プラウトに無かった遊び心があり、明るめのサウンド。
デモ音源は16トラックで録音されて、こちらも完成版に近い出来。
パディ・マクアルーンの完璧主義が感じられます。

最後は『Bearpark』。
これはアルバム未収録音源です。
デモ音源しか存在していようで、未だに完成版が作られていないようです。
ジャケットのパディのコメントでは初めてドラムマシーンを使って、4トラックのテープレコーダーで録音されたそうです。という事は最初期の録音なのでしょうか。苦労してのホームレコーディングらしいです。
なるほど、それまでの2曲に比べると簡素なサウンドですが、
パディ・マクアルーンの透明感のあるメロディラインが美しい不思議な印象を与える作品。

彼にはこの曲のように正式にレコーディングされていない、未発表のデモ音源が多数あるようです。
それらはシングルのカップリングにときどき収められています。
ダイヤモンドの原石のような魅力的な曲ばかりなのですが、
そうしたシングルも残念ながらすぐに廃盤になってしまい、熱心なファン以外にはちゃんと聴かれず仕舞いなのです。
パディ・マクアルーンと言う人は商売っ気の無い方で、ファンがそうしたデモ音源ですら聴きたいと思っているのに、アルバムの再発盤のボーナストラックにも入れようとしません。
CDボックスのようなアンソロジーを編んで、デモ音源を入れようともしません。
そもそも未だに箱モノは出してません。何故?
再発をする度にレア音源を手を変え、品を替えと小出しにして、マニアだけをターゲットに商売するような色気も持ち合わせていないのです。
今回の『NIGHTINGALES』の12インチバージョンですら未CD化ですから。
このアナログでしか聴けないのです。
そうした企画モノをバンバン出して製作費を稼げばもっとスムーズにレコーディングが出来そうな気もします。
余計なお世話でしょうけど。

う~ん、ファンとしてはとにかくパディに健康で長生きして頂いて、地道にレコーディングされた作品を一作でも多く発表して貰う事だけが生きがいです。
来年はニューアルバム、聴けるかな。

パディさん、どうぞ、良いお年を。

そして等しく人々に平穏と繁栄を。



『NIGHTINGALES』《SKX 39》〈Written by Paddy McAloon〉(07’28`’)【1988】


From Langley Park to Memphis

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  • 出版社/メーカー: Sony/Bmg Int'l
  • 発売日: 1997/05/19
  • メディア: CD



Kings of Rock N Roll: Best of

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Music Club Deluxe
  • 発売日: 2007/11/26
  • メディア: CD



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『みんなの願いがかなう日まで/佐野元春&ザ・コヨーテバンド』 [佐野元春]

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ハイ、こんちは。


今回も1986特集をしようかと思ってましたが、
仕事でバタバタしてまして、連続更新できず。

まぁ、もう年の瀬ですし、あの特集だと春から夏向けのシングルを取り上げるつもりでしたので、
季節ハズレな気がして、一旦お開きです。
来年また仕切り直しです。

そんな訳で、今回は季節感満載、クリスマスです。

久しぶりに元春の作品。
配信限定シングル、『みんなの願いがかなう日まで』。
彼のクリスマスソングと言うと、『聖なる夜に口笛吹いて』ですが、
2013年にリリースされたこの曲もクリスマスソングです。

近年行動を共にしているザ・コヨーテバンドとの演奏。

ウクレレの朗らかなストロークが聴こえてくるイントロ。
この楽器のなんて優しい音。
ポップス黄金のハートフルなリズム、シャッフルビートが胸の鼓動と共鳴。
フルートの素朴な音色も聴こえます。

『聖なる夜~』同様、この曲も様々な場所で様々な境遇にいる人々への温かい想いが歌の中に詰まっています。
慈悲の心。
煌びやかな装飾は無いですが、ホットなコヨーテバンドのバッキング。
NRBQの『CHRISTMAS WISH』に通じる楽しい演奏。

 ♪今ここにはいない大事な人に
 メリークリスマス

作品を出すごとに元春とバンドのメンバーとの深まる絆を感じます。
この曲もとっても素敵です。

日々、日本の国内外の情勢について、伝わってくるニュースからは明るいニュースより不安や悲しい知らせが圧倒的に多いと思います。

海外の紛争、災害。
そして昨日の新潟での大火災。
もう、何というか、言葉になりません。
どうして、こうなってしまったのかと。

失意の中、厳しい寒さの中で年を越さなければならないのかと思うと。

時間が撒き戻ってくれたら、と思います。

今年は熊本でも大きな地震がありました。
他の地域でも大小の地震が記録されています。

世知辛いですね。
これからどうなってしまうのでしょう。




貧困や差別が無く、安心に暮らしていけたらと、願わずにはいられません。

Let's stay Together

みんなの願いがかなう日まで。

冷たい夜にさよなら

どうか。

『みんなの願いがかなう日まで』〈作詞・作曲・編曲:佐野元春〉(04’28’’)【2013】







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『涙のあとに接吻を/山崎美貴』 [邦楽女性アイドル/80年代]

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こんばんは。
一年を振り返ることの多い12月。
2016年は、レコードという音楽メディアの再評価が高まった年です。
それ以前から常にレコードを当たり前のように摂取している人間からは“何をいまさら”というか。
そしてさらカセットテープまで話題になったりする始末。
カセット人気については少々眉唾ものですが、演歌界ではカセットはまだ現役だった訳で。
とにかくCD、レコード、そしてカセットが流通している日本。
つまりその状況は程度の違いこそあれ、今から30年前の1986年と似ていると云えましょう。
あの当時、オリコン誌にはレコード、カセット、CDのそれぞれのチャートが掲載されていました。

状況が似てるとは、ちょっと強引ですか。
あの頃はダウンロード、ネット配信自体が存在していなかったですし、それは決定的な違いですから。
まぁ、今は混沌としていますね。

それはそれとして、今夜も1986年シングルの旅。

今回は山崎美貴さんの2ndシングル『涙のあとに接吻(くちづけ)を』。
3月21日発売。
ソロデヴューシングル『借りたままのサリンジャー』は以前に取り上げてます。

当時21歳、十代のアイドルにはない、落ち着いた、少し大人なしっとりとしたイメージ。
その印象を大切にしながら、今回も秋元 康、後藤次利コンビの楽曲。

竹内まりやさんの曲の様な―まりやさんの女子大生でもともとはアイドルのような存在でした—歌謡ポップス。
憂いを帯びた、繊細で程好くたそがれたメロディラインが胸を優しく締め付けます。。
清廉とした山崎さんの歌声とも合っています。
河合その子さんの歌にも通じる感じがします。
こちらも秋元&後藤コンビですから。
河合その子さんはもう少し欧風趣味が強いですね。



土曜深夜のフジテレビの解放区、オールナイトフジからの馬鹿馬鹿しくも愚かしくも幸福な80年代の無邪気さが伝わって来ます。

この曲も3分54秒(くらい)です!

B面は『夕陽を選んで』。
こちらも秋元ー後藤コンビ。
同じく、木戸やすひろさんがコーラスアレンジ。
男性人称の歌詞で唄われています。

同じクラブに在籍して、恋仲になった2人、でも周りには知られていない。
そんな2人がよく通った海が見える小さなレストランにクラブの仲間たちと訪れた。
夕暮れ時には海岸沿いを仲良く歩いた思い出が。
でも仲間たちといる今ははもう2人は恋人同士ではなくて、レストランでの思い出だけが懐かしくせつない。

そんな秋元氏の歌詞も後藤氏のメロディもとても美しい。

おかわりシスターズ時代から優しくて穏やかなメロディの楽曲が多いです。

その後、ファーストアルバム『マインド・トラック』をリリースして以来、歌手活動はされていません、

でしたが、ソロ以前に活動していた“おかわりシスターズ”の元メンバーと“おかえりシスターズ”を結成して2013年にカムバック・サーモン。
現在も定期的に都内を中心にライヴを開いています。
おかわりシスターズやソロの作品は曲調が激しかったり、若さに頼ったモノはないのでお年を召して歌っても違和感がないのが良いと思います。
昔のファンには堪らないですね。
80年代の女性アイドルが近年歌手活動を再開させるという風潮が目立ちますね。
素直に喜ばしいことでしょう。

80年代と言う、何だか判らないけれどキラめいた時代の欠片を仮初めにもみんな求めているのかもしれません。
でももう手が届かないのです。
そんな時代はもう来ないのです。

『涙のあとに接吻を』《7K-215》〈作詞:秋元 康/作曲・編曲:後藤次利〉(3’54’’)【1986】


MIND TRACK (MEG-CD)

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  • 出版社/メーカー: 株式会社フォーライフ ミュージックエンタテイメント
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涙のあとに接吻(くちづけ)を (MEG-CD)

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  • 出版社/メーカー: 株式会社フォーライフ ミュージックエンタテイメント
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借りたままのサリンジャー (MEG-CD)

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  • 出版社/メーカー: 株式会社フォーライフ ミュージックエンタテイメント
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『玄界灘/段田 男』 [歌謡曲/80年代]

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こんばんは。
未だかつてないペースで更新しているのは、
一言で云えば、

自棄です。

やけのやんぱちです。

でもこれでイイの。

さぁ、張り切って今夜も参りましょう。



来た!来た!来たー!

1986年、歌謡界の新星。

段田 男”!!DanDa Dan!!

この方を語らずに1986年の邦楽シーンは語れません!



あ、ちょっと云い過ぎだったかも。
すみません。


予め断って置きますが、これは芸名です。(知ってるよ)
本名ではないです。(そりゃそうだ)

日本コロムビアから3月21日デヴュー。
曲名は『玄界灘』。
九州は北西部、日本海の西端の海域で世界有数の漁場としても知られています。
因に段田さんは愛知県出身です。

学校を卒業し、明日上京する息子へ漁師の父が漁船に乗って玄界灘へ連れ出します。
潮の匂いのする激しい荒波の中で逞しく働く父の雄姿を目に刻んで、息子は将来という己の大海原へ漕ぎ出します。

ジャケットを観ると、まだあどけなさが残る角刈りのフレッシュボーイな段田さん。
この当時は20歳頃だそう。
歌の主人公に近い心境に思いを馳せながら、歌謡界へ第一歩を踏み出しました。
歌の師である市川昭介氏の作曲。

歌詞の内容から思い出されるのは『おやじの海』。
あの曲を1986年にリブートしたような。
勿論別の曲です。
より陽気に派手に奏でられています。
そして段田さんの歌唱!
新人とは思えないノドの迫力。
ジャケットのおすましな面影は無く、パンチの効いたしゃがれ声。
やや高音の響き。
北島三郎さんを髣髴させるような大器を感じさせます。
つまり本格です。
晴れがましい歌を盛り立てます。

歌の始まりと、終わりに大胆に鳴り響くビブラスラップが印象的です。
作詞は吉田 旺、編曲は佐伯 亮。
吉田氏による歌詞も実にイイです。


B面は『姉貴』。
A面と同じ作家陣による歌。
マイナー調のうら悲しい演歌で、行方知れずになったお姉さんの消息を心配する弟の想いが切々と歌われています。
悲しみと不安を滲ませた段田さんの歌の説得力。
聴き応えあります。

トコロで、このユニークな芸名を持つ男性演歌歌手を知ったのは1986年当時毎週定期購読していた『オリコンウィークリー』からでした。チャート誌です。
この時代の歌に思い入れが深いのはオリコン誌の所為でもあります。
さて、86年にデヴューした新人歌手が多くこの雑誌で紹介されていて、当然段田さんも取り上げられていました。
その芸名のインパクトは当時の中学生にはストライク。
印象に残りました。
メディアでの話題にもなりました。

大きな期待で迎えられましたが、
段田さんはその後、セカンドシングルをリリースして芸能界から消えてしまいました。

密かにこのユニークな名前の歌手がどうして引退してしまったんだろうかと思ってました。

♪ Dan Dan 気になる~ なんつって。

そして、
数年前のネットの記事で判りました。
取り敢えずお元気そうで安心しました。

やはり芸名のインパクトが強過ぎたのでしょうか。
あの当時ではちょっと早すぎたのかもしれません。
本格的な実力派歌手なのに色物と誤解されかねない名前でしたから。
人生思うように行きませんね、ホント。

今なら丁度いい加減ではないでしょうか。
人生にifは無いのでしょうが、今もまだ歌謡界でご活躍だったら、サブちゃんの後継として人気歌手だったかもしれません。

今は地元で歌の教室を開かれているようで、“段田 男”という芸名も昔の芸能事務所から使用許可が降りて、現在も昔の名前で出ているそうです。
本名なのに、契約が切れた昔の芸名の使用を禁じて、前途有望な若い女優さんの活動の邪魔をする事務所もいますね。


最後に、数年前に開催された地元のイベントにて『玄界灘』を熱唱する段田 男さんの映像が入ってきていますので早速ご覧ください。


あれから、30年近く時間が過ぎても歌唱力は変わらないし、歌うときの表情は若々しいですね。カッコいいです。
歌を唄うのが本当にお好きなんだと、じ~んと来ちゃいました。
イイ曲だなぁ。
自分の好きなことをどんなカタチであれ、続けることが大切なんだと知らされます。

『玄界灘』《AH-719》〈作詞:吉田 旺/作曲:市川昭介/編曲:佐伯 亮〉(04’29’’)【1986】


段田男 VS 横井則子~絆~

段田男 VS 横井則子~絆~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: モデル屋本舗
  • 発売日: 2011/09/09
  • メディア: CD



男華

男華

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2009/12/21
  • メディア: CD



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『1ダースの言い訳/稲垣潤一』 [邦楽ロック/80年代]

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こんばんは。
毎日遅くまで残業続きでレイトの映画もライヴも観られず、世界のニュースは残酷な事ばかり。
その憂さをブログで解消しています。

まぁ、それはそうと、今夜も1986年へタイムスリップ。
思い出のレコードに針を下ろします。

記憶は45回転。

さぁ、今夜はガッキーだぜ。
そう、稲垣潤一さんにズームイン!

前回のチェッカーズと同じ、2月21日リリースの10枚目のシングル。
1ダースの言い訳』と『April』の両A面扱い。
強力なダブルサイダーなり。

まずは『1ダースの言い訳』。
サンヨーのCDコンポのCМソング。

軽やかでノリの良いリズムが滑り込んできます。
低音を響かせたシンセベースのグル―ヴィなうねり。
60年代のモータウン風な陽性のサウンド。
稲垣さんの唄はスティーヴィー・ワンダーに似ているかも。
というか、ジョン・ヴァレンティかな。
甘さと蒼さが残る少年の様な稲垣さんの唄声にピッタリな曲調。
作詞は秋元 康さん。
タイトルもユニークだし、
海外のポップスで歌われる歌詞の世界を理解した作詞の技も。
稲垣さんとは同世代で聴いていた音楽も近いのかも。
作曲は林 哲司さん。
シティポップスの巨匠。
やはり60年代のアメリカンポップスやAORに精通したメロディライン。
萩田光雄氏によるアレンジも秀逸。

眼に新鮮な新緑や温かい陽光に囲まれたような心地の良いラブソング。
爽快なそよ風のように耳元を吹き抜けます。



ドラマティックなドラマー。
高井麻巳子さんもこの曲がお好きと本で読んだことがあります。

続いては『April』。
こちらはサンヨーのラジカセのCМソングでしたね。



うわー、爽やかな楽しいCFですね。
音楽とグンバツにハマっています。
女の子もチャーミングですね。
恋ダンスに負けてないぜ!(と言っておいて恋ダンスについてあんまり知らない。)

コチラも作詞は秋元氏。
四月ということで、新しい季節に旅立ちの歌。
そして、
作曲は木戸やすひろさん。
フォーシーズンズっぽいですが、さらに魅力を倍加させたメロディセンス。
木戸さんの作品に外れなしです。
実にラグジュアリー。
胸を掻き毟られます。
勿論、稲垣さんのヴォーカルとの相性もイイ。
アレンジは大村雅朗氏。
手拍子が入るとなんとなくウキウキしてしまいます。

13歳の時、その曲だけを素直に聴いて楽しんでいたときは気が付かなかったけれど、
その後、大人になってから様々な時代の海外のポピュラー音楽を聴いて学習した耳でまたあの頃の曲を聴き返すと、あぁ、この曲はあの音楽から影響を受けたのかな、とかイロイロ推理したり、深読みしたり、するのがまた楽しいんですね。大抵的外れなんですが。
それがオタクの特権なのでしょうか。

そして秋元氏の歌詞に戻って、

A面の『1ダース』

B面の歌詞

2人が暮らした子の街
3度目の夏が来る前に君は出ていく
April 4月になって僕も

と、1、2、3、4 と数字が続いて出てきます。
だからどうした。
でもあっぱれ、秋元先生。

2月にリリースされたシングルで一足早い春を感じさせてくれます。
どちらの曲とも60年代風のポップミュージックを80年代の手法でリヴァイヴァルさせることに成功しています。
ペパーミントの様な、そして、エヴァ―グリーンな輝きに満ちたサウンドを聴いてるとさっきまでの憂鬱な気分も晴れてきます。

そんな訳で、86年特集、まだまだ続きます。

じゃ、また。


『1ダースの言い訳』《07FA-1057》〈作詞:秋元 康/作曲:林 哲司/編曲:萩田光雄〉(03’33’’)【1986】


30周年記念ベスト~テーマ・ソングス~

30周年記念ベスト~テーマ・ソングス~

  • アーティスト: 渡辺なつみ,佐藤準,CHOKKAKU,塩入俊哉
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/06/11
  • メディア: CD



REALISTIC

REALISTIC

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL J(P)(M)
  • 発売日: 2009/03/11
  • メディア: CD



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