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『CANDY/FIRST CLASS』 [ソウル/70年代]

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オッス!

モダン・ソウルが恋しい季節になりました。
その名の通り、モダンでダンサブルでスウィートなソウルミュージック。
主に70年代、ディスコ華やかなりし時代に多く生み出されました。

その代表として挙げられるのはバルチモア出身の四人組男性ヴォーカルグループ、ファースト・クラス。
僕にとってのモダンソウルとの出会いのグループでした。
イギリスにも白人で同名のグループがあります。
ウェストコース風なポップソング『Beach Baby』と言う曲が有名です。

それはさておき。
彼らの通算3枚目のアルバムで、パークウェイ・レーベルとしては2枚目。
1979年に発表された、ソフトーンズという同じく黒人ボーカルグループとの合同アルバムからの一曲。
前作と同じくプロデュースはジョージ・カー。
スウィートソウルやモダンソウル界では大変人気のある作曲家、プロデューサー。
シンガーとしても活躍されています。

ホーンとストリングスが眩い響きを奏でるイントロから、
♪ CANDY ~と、捲し立てるようにメンバーたちの熱く早口なヴォーカルが展開されるとことからもうメロメロです。ノックアウトです。ハートを鷲掴みです。
いきなりクライマックス。
そして、やるせなく、はてしなくメロウ。
モダンソウルの旨味たっぷり。
まさにキャンディーのごとく甘美なメロディ。
とろけそうです。
でもリズムはシャキッとタイトに。

ゴージャスなサウンドで12月の寒さを吹き飛ばしましょう。



何度聴いても聴き飽きません。
常夜鍋ですね。

このシングルはディスクユニオンの制作で、クラブで人気のある主に70年代のメロウな黒人のダンスミュージックをアナログシングルで再発する《KILLER CUTS》というシリーズからの発売でした。

B面は同曲のMURO氏によるエディット版。
12インチのロングバージョンを元に編集。
オリジナルとそれほど差異はありませんが終盤にもうひと盛り上がりが待ってます。

という訳で。

このシングル盤がソウル天国行きの上級客席へあなたをお連れ致します。

素敵なSound Excursionへ。


『CANDY』《KC-004》〈Written by Fred Rains /Arranged by Jammie Lowe〉(03’15’’)



トゥゲザー (TOGETHER) (帯ライナー付直輸入盤)

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  • 出版社/メーカー: MAGNUM CAT
  • 発売日: 2012/12/22
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『愛しの帰国子女(MODEST)/ZAZOU』 [CKB]

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こんばんは。

 ♪ でぃっせんばぁ、秋はもう後ろ姿、ありがちなブログ記事です~ってか。

前回前々回とィ横山 剣さんの偉大な足跡を辿って参りましたが今宵もかっこいいシングルと添え物の駄文でお付き合いください。

クールス、ダックテールズ、そしてZAZOU
ダックテールズを1988年に解散、そして新しい仲間たちと新しいサウンドを引っ提げてERD(Enjoy Relax Delight)を結成。
ダックテールズが歌謡曲というフィルターを通しての黒人音楽を追及していたの対し、ERDはより同時代的に直にブラックミュージックへアクセス。
バンドには現CKBのドラマー廣石恵一氏も参加していました。
プリンス、ヒップホップ、グラウンドビート、P-ファンク、UKソウル等のエッセンスを抽出したサウンド。
やがてERDはZAZOUと改名し、1990年にワーナーパイオニアからデヴュー。

今回ご紹介するのはデヴュー曲『愛しの帰国子女』のプロモ-ション盤のアナログです。
当時はCDシングルが主流なのでそちらも正式にリリースされています。

ジャケットに写る、ブランド物のスーツを着こなすアジア系二枚目俳優といった風情の男性は、人呼んで“CC KENNY”。前髪を少し垂らしたヨコワケハンサム。
勿論、剣さんです。
30歳。
元クールスや元ダックテールズといった肩書に縛られず活動をしていこうという剣さんの意気込みでせうか。

そんなCC KENNYによる作曲、l作詞は山田ひろし氏(高橋ひろさんの『アンバランスなKISSをして』でも有名)のとの共作で『愛しの帰国子女(MODEST)』。
メロウなミディアムバラード。
硬質なシンセの打ち込みが80~90年代初頭のブラックコンテンポラリーを嫌が応にも感じさせます。
剣さんのメロディメイカーぶりが炸裂しています。
音数の少ないサウンドに切ない歌声と旋律が響き渡り胸を掻き毟ります。ハァ~。

あの頃、《帰国子女》という言葉をよく耳にしました。
ボディコン、ジュリアナ東京、プールバー、バブル華やかなりし時代の名残。

夜ごと繰り広げられる都会での浮かれたパーティで知り合った帰国子女への慕情。
Midnight Love
横山 剣バージョンのSexual Healing。

CDシングル(短冊版)の方のカップリングは『続・卒業』というデジタルファンクナンバーが入っていますが、
プロモーション盤ではB面は同曲のアルバムバージョン(5分41秒)。
A面は放送局へのオンエア用に若干短くエディットされたバージョン。

ZAZOUはアルバム2枚とシングル3枚を残して、91年に解散。
あの頃のクリアなデジタルサウンドは、クレイジーケンバンドを通過した耳には畏まって大人しい感じに聴こえてしまいますが、楽曲時代は素晴らしいです。
イイネ!ったらイイネ!
1991年は奇しくもオリジナル・ラブがメジャーデヴューした年でもありました。

CKBが結成されるのはその6年後。
まさしくCKBの祖先的存在、ZAZOUよ、永遠なれ。

『愛しの帰国子女(MODEST)』《LRS-2070》〈作詞:CC KENNY & 山田ひろし/作曲:CC KENNY〉(04’28’’)


ZAZOU BEST

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  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2006/09/06
  • メディア: CD



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『真夜中のサリー/ダック・テールズ [CKB]

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ども、3分54秒です。
この世界の片隅でブログを更新しています。
イイ映画でした。はい。

前回は剣さんのクールス時代のシングルを取り上げました。
続いてはクールスを脱退後に結成した歌謡R&Bグループ、ダック・テールズのファースト・シングルでーす。
来た!来た!来た!

クールスR.C.にはグループの音楽活動の方向性の違いで1984年に脱退します。
その後、同時期にシャネルズを脱退した山崎廣明さんと組んでバンドを結成。
お二人は70年代からの知り合い同志。
バンド名のダック・テールズは元々70年代に山崎さんがシャネルズに加入する前に活動していたR&Bバンドの名前であり、剣さんとの活動を機にリニューアルして1984年にデヴューします。


デヴュー曲となる『真夜中のサリー』。
この曲は1984年の新宿音楽祭で銅賞を獲得。
サリーと言えば、バージン・ブルー。
ちがうか。
それは置いといて。
作詞を森 雪之丞氏、作曲を筒美京平先生、編曲は川村栄二さんとダック・テールズが担当。
勿論職業作曲家を目指していた剣さんにとって京平先生は憧れの人だったでしょう。

実に見事な夜の香しい匂いのする歌謡ポップスに仕上がっております。
京平先生があの頃に手掛けた東京JAPの『摩天楼ブルース』や円道一成さんあたりのサウンドにも通じています。異国情緒も少々。
イントロのワイルドなサックスのフレーズもカッコいい。
ダック・テールズが横浜を拠点としているという事で歌詞の中にも『ハマ』や『異人さん』という言葉が出てきます。
クレイジーケンバンドの歌謡風味の楽曲にも繋がっている気がします。
剣さんの歌唱もクールス時代よりアダルトな魅力が加味されています。



これも大変貴重な映像です。
《剣さんとゆかいな仲間たち》って感じで。
いかにも安っぽいPVですが、それがまたイイですね。
剣さんはまだ23か24才くらいじゃないかと思いますが、渋いですね。
間奏でのメンバーひとりひとりにスポットを当てた映像が実にくだらなくてサイコーであります。
70 ~80年代のドラマのオープニング映像っぽいし。
素敵な安芝居。
ありがとう!

B面は『真夜中のサリー』と同じ作家陣による『おまえとダンス楽園(パラダイス)!』。
ノリの良いダンスナンバー、ツイスト歌謡。

両面とも京平先生らしい色気のある哀愁の歌謡メロディが耳に心地よいです。
カラオケで歌ってみたい。


その後、ダックテールズはシングル一枚とアルバムを二枚リリースして1988年に解散。
さらにその後、1997年に再結成ライヴを行いその模様をライヴ盤に残しています。

クールス時代の作品も今回のダック・テールズの時代の作品も後々のCKBのサウンドの血や肉になっていることが判ります。
剣さんの理想とする音楽を具現化するバンドであるCKBが結成されるのはまだまだ先のことですが、人生に無駄なことは無い、という誰かの言葉は剣さんの活動を鑑みると実に納得してしまいます。

イイネ!


『真夜中のサリー』《TO07S-1055》〈作詞:森雪之丞/作曲:筒美京平/編曲:ダックテールズ、川村栄二〉(03’22’’)【1984】


七福神

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  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2007/08/15
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『シンデレラ・リバティ/クールス R.C.』 [CKB]

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はーい、どうも。
03’54’’です。
退屈な日曜日です。

昨日はクレイジーケンバンドの全国ツアーの神戸国際会館でのコンサートが開催されました。

とはいえ、残念ながら昨日のライヴは仕事で観ることが出来ませんでした。
NHK大阪ホール公演も行けませんでした。
ビルボード大阪でのクリスマス公演も取れませんでした。
もう、クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって
甚だ不本意です。

そんな思いをブログに託して、
ご紹介するシングルはクールスR.C.の『シンデレラ・リバティ』。
今年の夏にリリースされたクレイジーケンバンドのニューアルバム『香港的士』は横山 剣さんのデヴュー35年を記念して、これまで剣さんが様々なミュージシャンに提供してきた楽曲のセルフカヴァー集です。
そのアルバムのラストを飾る曲でもあります。
剣さんの実質的な芸能デヴューはクールスR.C.のメンバーへの加入でした。
ひょんなことからクールスの裏方の仕事をやる事になり、ツアーの手伝いやらマネージャーの仕事を経由して遂に正式のメンバーへ昇格。
剣さんご自身はそれを願っていた訳ではなくて、もっぱら職業作曲家の道を目指していたそうです。
脱退した水口晴幸さんに代わって、村山一海さんとのツインヴォーカルを担当。
クールスが所属していたポリスターからも剣さんのソロでデヴューの誘いもあったそうです。
ベン・E・キングもドリフターズの元メンバーだし、マーヴィン・ゲイも元々はムーングロウズだし、テディ・ペンダーグラスもハロルド・メルヴィン&ブルーノーツだったり、いきなりソロデヴューより伝統のあるグループで活動を学んだりすることは意味があると思います。

さて、
ときにクールスの活動としては第三期にあたるポリスター時代。
80年代前半。
1981年。
大滝さんのロンバケ、達郎さんが『For You』を出した頃。
剣さんにとっても重要なとき、デヴューの時でした。

加入して初のシングルで剣さんは作詞作曲を手掛けます。
17才の時に作った曲という事が信じられないくらいに完成度の高い名曲。
すでに最初から剣さんは完成されていたという事です。
勿論、クールスにはジェームス藤木さんと言う天才ソングライターがいますが、ジェームスさんも認める才能という事なのでしょう。
大物ルーキーですね。
剣さんの自伝とかを読むとクールス時代を始めとして、ホント色んなことを過去に体験されていて面白いなぁと思います。

♪ シンデレラ~ シンデレラ~

と、メンバーによるコーラスのハーモニーからのイントロ。
50年代のオールディーズなR&R。
ミディアムテンポのダンスナンバー。
ハモンドオルガンのファンキーな調べ。
革ジャンにリーゼントな、クールスのパブリックイメージにマッチした楽曲。
典型的なロックンロールのフォーマットに則りながら、センスのいいメロディ展開が古さを感じさせません。
剣さんの作曲センスの素晴らしさ!

古き良き時代の恋人たちの甘い時間を3分のラヴソングに封じ込めて。
あ、4分か。

当時21歳の若さを感じさせる剣さんの唄声、カッコいいニャー。
メンバーによる《ウッ!》《ハッ!》の相の手も楽しく。



この動画をもう何度観たでしょう。
何度観ても新たな感動で上書きされます。
そして元気が漲ります。
バンドとしての見事なパフォーマンス、ロックンロールの様式美。
そのフロントに立つ剣さんの唄とダンス。キレッキレ。
セ、セクスィー。
やはりこの人は裏方ではなく、ステージに立ってこその華を感じない訳にはいられません。
隣で村山一海さんが新入りの気合の入った熱唱を盛り立てます。

イイネ!イイネ!イイネ!

剣さんが尊敬する近田春夫さんが70年代にクールスに提供した曲に『シンデレラ』という軽快なロックンロール曲がありましたね。

アルバム『香港的士』でのCKB仕様の『シンデレラ・リバティ』はクールスの其れと大きな違いはありませんが、剣さんの意図した原曲どおりのアレンジに仕上げたとのコトです。
レコーディングには剣さんが90年代に数多くの楽曲を提供したムーンドッグスのIKURAさんも参加しています。
ムーンドッグスもデヴュー曲は『シンデレラ・リバティ』のカヴァーなのでした、えぇ。

アルバム『香港的士』も作曲家・横山 剣の魅力を余す事無くコンパイルしたこれまた聴き応えのある一枚です。バンドの演奏も相変わらず素晴らしい。

B面はフランクさんこと、飯田和男さんによる楽曲『Because You're Honey』。
チャック・ベリースタイルのロックンロール。
ライヴのような熱い演奏が展開されます。イイネ!

上記の二曲はアルバム『Changelings』に収録されています。

クールスでのデヴューから35年、現在でもその才能は衰えることなく絶好調の剣さん。
クレイジーケンバンドというイカした仲間たちと共にライヴにレコーディングに走り続けます。
来年、2017年はCKBの結成20周年という事でさらなるバンド活動の盛り上がりに期待です。
そして剣さん並びにバンドの皆様方の健康と繁栄をお祈りして締め括りたいと思います。

来年こそはライヴを観に行けたらいいなぁ。
っていうか行くぞ。


『シンデレラ・リバティ』《7P-34》〈作詞作曲:横山 剣/編曲:クールス R.C.〉(04’11’’)【1981】



香港的士(通常盤)

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  • アーティスト: 横山剣,Ken Yokoyama
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: CD



香港的士(初回限定盤)(DVD付)

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  • アーティスト: 横山剣,Ken Yokoyama
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: CD



GREAT SONGS of COOLS:横山剣 SELECTION ~シンデレラ・リバティ~

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SOLID RECORDS
  • 発売日: 2015/09/23
  • メディア: CD



GREAT SONGS of COOLS: 村山一海 SELECTION~Mr.ハーレー・ダビッドソン~

GREAT SONGS of COOLS: 村山一海 SELECTION~Mr.ハーレー・ダビッドソン~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ウルトラ・ヴァイヴ/SOLID RECORDS
  • 発売日: 2015/09/23
  • メディア: CD



GREAT SONGS of COOLS:ジェームス藤木 SELECTION ~君の窓辺に~

GREAT SONGS of COOLS:ジェームス藤木 SELECTION ~君の窓辺に~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SOLID RECORDS
  • 発売日: 2015/09/23
  • メディア: CD



GREAT SONGS of COOLS:フランクSELECTION ~CLIMAX~

GREAT SONGS of COOLS:フランクSELECTION ~CLIMAX~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SOLID RECORDS
  • 発売日: 2016/08/24
  • メディア: CD



クールスR.C./THE CHANGELINGS(紙ジャケット)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SOLID RECORDS
  • 発売日: 2014/02/12
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クレイジーケンズ マイ・スタンダード (小学館文庫)

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  • 作者: 横山 剣
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2012/06/06
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クレイジーケンの夜のエアポケット 増補改訂版

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  • 作者: 横山 剣
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2007/11/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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『TELL ME/THE ROLLING STONES』 [英国ロック/60年代]

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こんばんは。

ビートルズの次はストーンズです。

転がり続けて53年。
史上最長寿のロックバンドといってもイイでしょうね。

先日、いや先月、ストーンズの『THE ROLLING STONRS IN mono』なる箱を買いました。
60年代に彼らが所属したDECCA/LONDONレーベルに残したアルバムのモノラルバージョンをまとめたCDボックスです。
国内盤を買いました。
結構高かったです。
もう、水前寺清子の舞台から飛び降りる気分でした。
ん~にゃ!

ストーンズのモノ箱を国内盤で買う理由があるとすれば。

これが答えだ、という訳で今回のシングル盤です。

1964年に発売されたストーンズの日本盤シングル『テルミー/かわいいキャロル』がディスクユニオンで買うと特典で貰えるのでした。
ストーンズのモノラル音源は以前からずっと聴きたかったので、どうせ買うなら7インチシングルが付くユニオンで買うのがお得だぞと。

A面は『TELL ME』。
記念すべきミック・ジャガーとキース・リチャーズのコンビによる第一作。
シンプルなラブソング。
以後、半世紀にわたり、ロック史に名を残すナンバーを次々に繰り出すジャガー=リチャーズの初々しいポップソング。
この曲が収録されているのは彼らのファーストアルバム『ROLLING STONES』(英国1964)、そして曲順や収録曲が異なるアメリカでのファースト『England's Newest Hit Makers』。
上記の曲を除いてR&Bやブルースのカヴァーで構成された内容。
全編ソリッドで渋いサウンドの中、唯一の自作曲にし純情で甘酸っぱいポップなサウンド。
例えるなら札付きの不良が時折見せる優しい一面でもあり。
満員の電車で老人に席を譲ったり、雨の中、迷子の子犬を拾ったり。
全然違うか。


B面は『可愛いキャロル(Carol)』。
チャック・ベリーのカヴァーです。
彼らのデヴューシングルは『COME ON』でこれもチャック・ベリー。
熱烈なファンだったストーンズ。
その後1986年にはチャック・ベリーの60歳のバースデイライヴをキースがサポートしたり(映画『HAIL! HAIL! ROCK'N'ROLL』に収録)。
いかにもチャック・ベリー節の曲をストーンズは荒ぶる情熱をぶつけるようにテンポを上げてグイグイ演奏します。R&BというよりR&R。
ミック・ジャガーが調子よく手拍子を叩きながら、軽快に唄っている姿が目に浮かびます。
前につんのめるようなガレージサウンドな演奏のCarolであります。

さて、モノ箱について。
近年、ストーンズの60年代のアルバムで市販されているCDは何故かアメリカ盤で統一されており、
それを不満に持つファンも少なくはありませんでした。
が、
モノ箱では漸くイギリス版仕様のアルバムも収録されました。
ファーストアルバムも英国版です(しかし Decca ではなくLondonと表記されています)。
英国仕様のファーストアルバムを僕は1995年に買いました。
あの当時は英国仕様も米国仕様も両方出てました。
それ以降、廃盤になってしまったのです。
ファーストアルバムはモノラルでステレオ版はありません。
既に持っているファーストと今回のモノ箱のファーストを聴き比べました。
音のレンジはモノ箱の方が広い感じがしましたが、あんまり大差はありませんでした。
やはりオリジナルのマスターテープが20年の間に多少劣化している所為かもしれません。
そして音質以外では、『TELL ME』です。
もともとオリジナルの『TELL ME』はエンディングが突然カットされて終わってしまうのですが、モノ箱の方はフェイドアウトで終わります。
まぁ、さらに細かいことを言えば、英国版のファーストアルバムの初版にはデモバージョンが収録されていたと云います。僕はこの音源を聴いたことは無いのですが。
モノ箱のボーナスディスクに収録して欲しかったなぁ。
まぁ、色々とマニア泣かせなのですね。
そして僕が90年代に買った英国仕様のファーストアルバムには鮎川 誠さんによるライナーノーツが添えられていて、その文章が実にカッコいいのです。
ほぼリアルタイムで聴いていた鮎川さんのストーンズへの情熱が真空パックされてます。
そんな訳で90年代に買ったファーストアルバムのCDも手放す訳には参りません。

さらにさらについでに言うと、

1964年に日本で発売された『テルミー』のシングルバージョンは中間のギターソロがカットされて、早めにフェイドアウトするようにエディットされているそうですが、今回ボックスの特典で手に入れたシングル盤の『テルミー』の音源はエディットされていませんでした。モノ箱に収録されている音源と同じでした。

兎に角、ファーストアルバムは鮎川さんには敵わないかもしれませんが聴き倒しました。
愛聴しました。
ブライアン・ジョーンズが張り切ってます。

モノ箱のアルバムもちびちび聴いています。
イイネ。
モノラルなアフターマスもカッコいいぜ。

ストーンズと言えば、ニューアルバムの知らせが届きましたね。
ブルースのカヴァーアルバムだそうで。
熱狂的なストーンズフリークのNくんは「カヴァーアルバムでデヴューしたバンドだから、終わりもカヴァーで終わるのかな、ちょっと決まりすぎてるかな。」と冗談交じりにいってましたが、少し淋しそうでした。

どうなのでしょう。
う~ん。

締まりのない駄文の締め括りに、鮎川誠さんがストーンズのファーストのライナーノーツに残した言葉を転載させて頂きます。


ローリング・ストーンズが頑張っているからこそ、毎日が輝いて生きていけるのだ》 
                   
                         鮎川 誠(シーナ&ロケッツ)



押忍。


『Tell Me 』《品番なし》〈Writen by Mick Jaggar & Keith Richards〉(03'46'')【2016】


ROLLING STONES IN MONO

ROLLING STONES IN MONO

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: UNIVE
  • 発売日: 2016/09/30
  • メディア: CD






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『A Hard Day's Night/THE BEATLES』 [BEATLES]

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こんばんは。

キツイ平日の夜、いかがお過ごしでしょうか。

先日、いや先月。
レイトショーで『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK』を観てきました。

ロン・ハワード監督によるビートルズのドキュメンタリー作品。
60年代初頭、英国リバプール出身の若者たちによる音楽が見る見るうちに本国、そしてアメリカ、さらに世界を狂騒の渦に巻き込んでいく様が判りました。
特に1964年以降、エンターテイメント市場の中心であるアメリカでのプロモーション、そしてライヴ活動の模様をじっくり伝えていました。
歴史の浅いロックンロールが激動の時代と交差して、空前絶後の展開を次々に見せていきます。



秘蔵映像たっぷりとスクリーンいっぱいに楽しみました。

そして今回のドキュメンタリーのハイライトは1966年のサンフランシスコでのスタジアム公演の映像。
ライヴバンドとしてのビートルズの最期の雄姿。
劣悪な音響設備でのスタジアムで、割れんばかりの大歓声の中で、下積み時代のライヴにて培ったバツグンのコンビネーションで演奏を恙なく乗り切ります。
4人がステージに揃い踏みする映像だけでも胸がいっぱいになります。
ジョンのステージでのМCの暴走、そして脱線気味な展開をポールが上手く軌道修正する。
度重なるツアーで疲労困憊しつつもステージに上がれば全力で演奏する4人の熱い表情がスクリーンから確かめられました。
勿論映像だけではなく、
21世紀のデジタル技術によって当時の演奏を出来る限りの良い音響でライヴの興奮を味あわせてくれました。

まだまだビートルズは新しい。

という訳で、ビートルズのシングルを。
A Hard Day's Night』であります。
邦題は“ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!”

瞬く間に巷の人気者になった茸頭の若衆四人組。
日々に、
レコーディング、テレビやラジオでの収録、そしてコンサートで明け暮れていく“働けロックバンド”の悲哀を威勢の良いリヴァプールサウンドに響かせて。

タイトルはリンゴのあるぼやきを元に作られました。

 きょうの~しごと~は つらかった っと。

これでは岡林翁ですな、失敬。
ジョンによる作品。

 ♪ ジャ~ン!

と12弦ギターを轟かせるイントロから一瞬にして空気が変わってしまう魔法。

この時代はポールよりもバンドの主導権を握っていたジョンのソリッドで溌剌とした歌声。
中盤からのサビでの音が高い所はポールが歌い継ぎます。

ビターなジョンとスウィートなポールの魅力が一粒で二度おいしく味わえます。
若々しい。
初期に見られたバンドの一体感。

そして鮮烈なギターのアルペジオのリフレインでのフェイドアウトでエンディング。


そしてもちろんこの曲は、
ビートルズの初主演、リチャード・レスター監督による同名映画の主題歌。
こちらも21世紀初頭にデジタルリマスター版をシネコンで観ることが出来ました。
スラップスティックなモノクロ映画。
サイコーでした。

どうでもイイですが、この曲を聴くと80年代中期の関西系バラエティ番組『突然ガバチョ!』を思い出すことも事実です。
静岡では日曜日の夕方に放送されてました。
関西での本放送は夜だったかと思います。
まだテレビについて詳しくなかったのですが、面白かったです。

テレビにらめっこ!

それはそれとして。

B面は『THINGS WE SAID TODAY』。邦題は“今日の誓い。”
ポールによる楽曲。
彼らしいメロディアスな曲調。
ジャカジャン!なアコギのストロークが印象的なイントロ。
マイナーコードの前半から、サビでのメジャーコードへの展開が聴くたびにワクワクしちゃいます。


あ、さて。
映画のサントラでもある4作目のオリジナルアルバムは全曲レノン&マッカートニーによるオリジナルソングでまとめられていて、粒揃いの楽曲の名作です。
このアルバムのCD初めて買ったのは中学3年の頃。
もう何度となく聴き返し、歌詞カードを見ながら音楽に合わせて唄いました。
いつでも夢心地にしてくれます。

数年前に出たモノラルバージョンも素晴らしかったですね。

という訳で、
もう半世紀も前のロックンロールの神話でした。
永遠のFAB 4なり。


『A Hard Day's Night』《7XCE 17714》〈Written by Lennon - McCartney〉(02’26’’)【1964】





ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2016/09/09
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ハード・デイズ・ナイト

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
  • 発売日: 2013/11/06
  • メディア: CD



ハード・デイズ・ナイト [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: DVD



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『もうひとつの土曜日/浜田省吾』 [邦楽ロック/80年代]

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こんばんは、
またまたやって来ました。

ひと月ブリンズレイ・シュウォーツに、
土曜日のシングルたちへ》、のコーナー。

今回はハマショーこと、浜松商業高校です。
80年代は静岡県における甲子園出場校の常連でしたっけ。

でも残念、違った。
正しくは浜田省吾さんです。

当ブログでは初登場、だったかと思います。
浜ちゃん、(急に馴れ馴れしい)の土曜日ソングと言えば『もうひとつの土曜日』ですね。
あんまりハマコー(全然違う)について詳しくないので他にあったら教えてください。

1985年にリリースされたシングル『LONELY —愛という約束事』のB面です。

この度、上記の二曲を収録している1986年リリースの浜田省吾さんのアルバム『J.BOY』が30周年記念のデラックスエディションとしてリリースされ、チタマ(by二コチャン大王)いや、巷で話題を呼んでいます。
リミックス版、LP盤、EP盤、ライヴ映像、写真集などなどが納められているとのコト。
『J.BOY』のプロモ盤シングルもいいなぁ。
欲しい、でも高い。いくすぺんしぶ。

実は僕が持っている唯一の浜田省吾さんのアルバムが『J.BOY』です。
確か90年代の終わりにリミックス版が出たときに購入したのですが、とても良く聴きました。
このアルバムがあまりに気に入って、もうほかのアルバムを聴かなくても良いくらい満足しているんです。
他のアルバムを聴くのが怖くなってしまうのです。
2枚組、全18曲に渡って名曲が詰まっています。
浜田さんにとって初のチャートナンバーワンを獲得したアルバム。
ダブルアルバムでもかなり充実した内容で。
難を言えば、一部でアレンジ面が弱いと思います(その為にリミックスが施されたのだと思いますが)。
が、それを補って余りあるソングライティングの素晴らしさ。
ソロデヴューシングル『路地裏の少年』を再演しているだけあって、彼にとっても思い入れのあるアルバムなのだと想像に難くありません。

そんな訳でまずはB面の『もうひとつの土曜日』。
かつてミドリカワ書房がネットラジオ番組のタイトルを『いまひとつの土曜日』にしていたのには笑いました。
彼もファンなんですね。

そんなことはどうでも良くて。
70年代の西海岸、アサイラムレーベル系のシンガーソングライターが歌うようなハートフルなバラード。
アレンジもあの時代を思い出せる感じでさり気なく。
想いを寄せる女性には意中の彼氏がいるのですが、捨てきれない気持ちを抱いて優しいメロディに託します。
時代遅れかもしれないけど飾り気のない言葉が真心の深さを表しています。
熱い気持ちの裏側に、
週末の束の間、土曜の夜という時間の貴重さが伺えます。
そして最後のプロポーズ。



続いてA面の『LONELY —愛という約束事』。
ひたすらにブルージー。
とことんペシミスティック。
大都会の片隅で孤独さ(LONELY)を埋め合わせる為の行為としての愛。
それは本当の愛なのか。
それとも。
問えば問うほどに虚しさは増すばかり。
重苦しさを含んだイントロのエレキギター。
ミディアムテンポにじっとりと生活の疲れが滲んでいます。
遣る瀬無さを背負ったエモーショナルなメロディライン。
この曲のへヴィな歌詞、メロディ、そしてサウンドはとてもリアルです。
低音の歌声は深く深く心に響きます。
浜田さんの唄には市井の労働者の生活感や悲しみが感じられ、共感を覚えます。
そのメッセージは色褪せることはありません。
広島が出身地という事も関係があると思います。


そんな浜田さんは、現在もコンスタントに作品を出して、ROADへ出てライヴをされています。
我が道を往く。
ちょうどツアーも開催中で、先日のニュースでは声の不調で予定されていたライヴが延期されたそうです。

くれぐれもお大事に。


それでは、

はばないすあなざーさたでー。

『もうひとつの土曜日』《97SH1647》〈作詞・作曲:浜田省吾/編曲:板倉雅一〉(05’48’’)【1985】






"J.BOY" 30th Anniversary Edition(完全生産限定盤)(2CD+2DVD)

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『チャイナタウン 愛のテーマ/ジェリー・ゴールドスミス』 [サントラ]

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こんばんは、
さぁ、今夜もやって参りました、

午前二時の映画音楽祭』の時間です。

今回はロマン・ポランスキー監督の1974年のアメリカ映画『チャイナタウン』です。
アメリカンニューシネマ期の超絶フィルムノワール&ハードボイルド。
主演はジャック・ニコルソン、共演はフェイ・ダナウェイ。

この作品を昨年の『新・午前十時の映画祭』にて久しぶりに観ました。
大学時代にビデオレンタルで観て以来でした。
大きなシネコンのスクリーンにて修復された映像で観る『チャイナタウン』は新たな感動を呼び覚ましてくれました。
徹底してハードでシリアスなムードが陽光の西海岸の元に立ち込め、酔いしれました。

そして、忘れちゃならない名匠ジェリー・ゴールドスミスによる甘美なスクリーンテーマ。

元々は異なる作曲家が映画音楽を担当していましたが、その出来栄えに満足できず、直前になってゴールドスミス氏に依頼、その後僅か十日で完成。
映画史に残る名曲が生まれました。

美しく、遣る瀬無いメロディ。
華麗で重厚なオーケストレーションに浮かび上がるトランペットソロ。
ユアン・レイシーというトランぺッターによる演奏。
深みのある音色。
痛みと苦味に溢れた救いの無い物語に只一つの癒やし又は許しを与えるようなメロディ。

終盤からの、怒涛の悲しい展開へ、観る者を突き放すようなバッドエンディング。
チャイナタウンでの壮絶なラストシーンからゆっくりと静かにカメラが引いていくシーン、そしてエンドロール。

という訳で映画『チャイナタウン』のオリジナル・サウンドトラックからのシングル。

A面は映画の主題歌『愛のテーマ』。



何度聴いてもウットリとします。
物語の世界へ引き込まれるように。

そして、

今夜、『チャイナタウン』のテーマを選んだのは、
アメリカで大統領選挙の投票があったからです。
そしてその結果にショックを受けたからです。

あの結果を知って、さまざまな方の感想や考えをネット等で読んだりしました。

そして何と言うか、アメリカという大国の深い闇を垣間見たような。

自由と言いながらも様々な価値観の激しい変化に対応しきれなくなった白人社会、男性社会、権力社会の居直り。
その後味の悪さがまるであの映画での悪役を代表とする巨大な利権に縋り付こうとする独善的な人々に通じる様な。
旧態然とした世界。
この考えは少し大袈裟な感じもしますが。

勿論この嫌悪感は『チャイナタウン』からの感動や価値とは無関係です。

B面は同じく映画から『ジェイクとイヴリン』。
テーマソングの変奏です。
ジャック・ニコルソンとフェイ・ダナウェイのラブシーンで流れます。
ストリングスとピアノを絡めてロマンティックに表現されています。

そして、
傷ついたもの同士の束の間の情事のあと、部屋に鳴り響く一本の電話。
その電話から物語は猛スピードを挙げて悲しい終盤へと堕ちていきます。

嗚呼。

今日は大きなニュースで胸がいっぱいになりそうでしたが、仕事帰り、野暮用を済ませた後で立ち寄ったあるカフェで素敵な親切に出会ったので救われました。
ありがとうございます。

この映画のテーマソングのように。

ではまた。
世界の人々が少しでも穏やかに、平和に暮らせますように。


『チャイナタウン 愛のテーマ』《JET-2296》〈作曲・編曲:ジェリー・ゴールドスミス〉(02’07’’)【1974】


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『緋牡丹博徒/藤 純子』 [歌謡曲/60年代]

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ご一統さん、御控えなすって。
お晩で御座います。
手前、生国は遠州に御座います。
遠州と申しましても些か広う御座いますが、此処は個人情報の保護って奴で端折らせて頂きやす。

橋の傍に建つ酒屋の二男に生まれ、姓名は都市色と発します。
遠州を遥か西へ遠く離れ、何の因果か現在は泉州に流れ着きました。
趣味は映画観賞、音楽鑑賞。
趣味が高じてレコードを集めておりますが、
四十を過ぎても未熟な駆け出し者でござんす。
以後、万事万端、宜しくお頼み申します。

今宵、しがないブログを久方ぶりに更新いたしやす。


なーんて。

行きつけのミニシアター、シネ・ヌーヴォで特集『生誕100年 映画監督・加藤 泰の仕事』を観てきました。
50~60年代、東映を中心として時代劇や任侠モノのプログラムピクチャー作品で数々の名作を撮った名匠。
今回上映された26本のうち、10本ほど観ました。
仕事が無ければもっと沢山観られたのですがどれも面白かったです。
監督の作品を初めて観たのは、90年代の終わり頃、東京は京橋のフィルムセンターでの恒例企画、『逝ける映画人を偲んで』という記念上映会でした。
その頃にお亡くなりになった中村錦之介さん、渥美 清さんを追悼してお二人の出演作の『沓掛時次郎 遊侠一匹』を観ました。
その作品の映像美、抒情的な演出の素晴らしさに息を飲みました。
フィルムセンターの大きなスクリーンで観られた感動。
その後、池袋の文芸坐で『幕末残酷物語』を観たり。
この作品でも主演を務めてる大川橋蔵さんは僕の母もファンなので『風の武士』『炎の城』もビデオで観たり。
今回の特集では上記の時代劇よりも、スケジュールの都合で結果的に任侠モノを多く観ることが出来ました。

その中で60年代末期の人気シリーズ『緋牡丹博徒』全8作の中から、監督が担当した3本『花札勝負』(1969)、『お竜参上』(1970)そして『お命戴きます』(1971)を観賞。
熊本の侠客・矢野組二代目組長・矢野竜子、通称《緋牡丹のお竜》による日本各地での修行の旅を描いた物語。主演は藤 純子、現在の富司 純子さん。
任侠道のしきたり、しがらみの中で愛と正義を貫こうとする女一匹の凛々しさ、美しさが半端ありません。
着物姿の艶やかさ、結った髪の清らかさ、大スクリーンに映える美貌。当時20代前半の瑞々しさが感じられます。そして殺陣の立ち回りのカッコよさ。
賭場の場面で花札を張るときの貫録。完璧です。
熊本弁もグッときます。
勿論、場面場面で監督お得意のローアングルでの迫力の映像、シャープなカット割り、シンクロ録音の効果が遺憾なく発揮されています。
味わい深く個性的なキャストの達者な演技(沢 淑子、汐路 章 等)、リアルで緊迫感のある物語の中、随所に挟まれるユーモア(若山富三郎 等)、お竜を助太刀する人気俳優(高倉 健、菅原文太、鶴田浩二)との勧善懲悪に則った展開。
なにより加藤 泰監督の一般庶民への愛情、体制への怒りが一貫しています。
大衆娯楽の髄を極めたプログラムピクチャーの鑑。

前書きが長くなりましたが、そんな訳で今回取り上げるシングルは『緋牡丹博徒』シリーズの主題歌。
唄うは勿論、藤 純子。
劇中に何度も流れてきます。
因みに“緋牡丹”はお竜の背中に掘られた刺青の模様なのですが、加藤 泰監督の三作では着物の片方を肌けさせてそれを披露するシーンは御座いません。


主題歌を手掛けるのは劇伴の巨匠・渡辺岳夫氏。
作曲だけでなく作詞も担当しています。

 ♪ 娘盛りを 渡世に賭けて 張った体に 緋牡丹燃える
  女の 女の 女の意気地
  旅の夜空に 恋も散る



初めて聴いたのに聴き馴染みのある演歌の定型に即したマイナーメロディ。
まるでどの作品に出ても、健さんは男気溢れる健さんみたいに揺るぎない安定感。
藤さんの歌唱は少々安定感に欠けますが堂々としています。
それもご愛嬌。
女は愛嬌。

B面は『たった一度の恋』。
ひとりGSと言えなくもない、マイナー調のリズム歌謡。
コチラも作曲は岳夫先生。
作詞は豊野弥八郎氏。
A面B面とも編曲は薊 けいじ氏。
藤さんの歌唱力の不安定感がさらに激しくなっており、聴いていて緊張感が絶えません。

「お竜、危ない!」

藤さんは『緋牡丹博徒 お命戴きます』公開後に歌舞伎俳優の尾上菊五郎さんと婚約発表、同時に芸能界の引退を発表。
緋牡丹博徒シリーズは8作目で完結し、1972年に『関東緋桜一家 』で引退します。
女優『藤 純子』名義としては最後になりました。

現在女優として活躍されている長女の寺島しのぶさんは藤 純子さんにやはり似ていますね。


話は加藤泰の映画に戻って、

時代劇や任侠モノ以外では、江戸川乱歩原作の『陰獣』もサイコーでした。
乱歩ワールドを見事に映像化してました。
ノワールな犯罪映画の『みな殺しの霊歌』も実に問題作でした。山田洋次氏が脚本に参加していて、お二人の世界が独特にミックスされていました。
遺作となる幕末モノの『炎のごとく』も監督のパワーに溢れた内容でした。


こぎゃん訳で、加藤 泰監督の作品ば沢山観て、頭ン中が感動の渦でグルグル回っとるとです。
と、唐突に熊本弁で終わる。


『緋牡丹博徒』《SV-1042 》〈作詞・作曲:渡辺岳夫/編曲:薊 けいじ〉(03’52’’)【?】



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『土曜日のタマネギ/斉藤由貴』 [邦楽女性アイドル/80年代]

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お、土曜日やないか
どこほっつき歩いてたん?
はよ来いや

♩という訳で〜
帰ってきた?『土曜日のシングルたちへ』。

悲しみを乗り越えて粛々と更新します。

今夜は斉藤由貴さんです。
あー、青春ですね。

斉藤さんの音楽は純文学的でした。

彼女の6枚目のシングル、そして初の12インチシングル『土曜日のタマネギ』。
『トットてれび』じゃなく。
元々は1986年の3月にリリースされた2ndアルバムの『ガラスの鼓動』に収録されていた曲ですが、当時から人気が高く、その反響から5月に後発シングルとしてリリース。
アルバムも名盤の誉れ高いです。

A面の『土曜日のタマネギ』。

特筆すべきはア・カペラの楽曲だという事。
当時女性アイドルがこういうジャンルの楽曲を唄うのは大変珍しかったと思います。
教会音楽から派生した歌唱形式。
でも斉藤さんは敬虔なクリスチャンなので特別不思議でもないのかも。
確か達郎さんの音楽もお好きだったはず。
アカペラもドゥーワップ風。
ON THE KITCHEN CORNER 、なんて。

土曜日の夜、しんと静まり返った台所で、ひとり野菜スープをことこと煮込んでいる女の子。
誰かの為に作っているのでしょうか。
想いは叶わず、
お鍋の中で煮えている野菜たちに、感傷的になった心境を重ねているのでしょうか。
せつないモノローグで構成されています。



作詞は谷山浩子さん。
文学少女の斉藤さんにピッタリな谷山女史の世界のことば。

作曲は当時の斉藤由貴さんの楽曲を始め、南野陽子さんの楽曲でも活躍されていた亀井登志夫氏。
透明感のあるメロディがキラリ。

斉藤さんの独唱とバックで響く爽やかなコーラス隊。
谷山広子、亀井登志夫、久保田利伸、武部聡志、そして担当ディレクターの長岡和弘諸氏、そしてそして斉藤さん。
ナント豪華な顔ぶれ。
このユニークな顔ぶれだけでも斉藤さんの音楽性の非凡さが表れています。

ゆったりとしたミディアムテンポのリズムでのコーラスとうた。
喧騒から離れた土曜日の遅い夜の静寂に相応しい、特別なムードが醸し出されています。

アルバムでは無伴奏コーラスでの斉唱のみで構成されていましたが、
12インチバージョンでは彼女の音楽監督である武部 聡志氏によるロマンティックなオーケストレーションが本編のプレリュードとして奏でられます。
そして斉藤さんの「はぁ~」という溜息で歌が始まります。

アレンジも武部氏によるもの。
料理をしているときに出る音(包丁で野菜を切るときの音、お皿やボールに野菜などを転がす時の音、ベルの音などの音)などがパーカッションのように使われているのも雰囲気が出ていて面白いです。

ジャケットの帯に《じっくり聴きこんで下さい。》と書かれていて、その通りに凝ったサウンドへじっくり耳を傾けてしまいます。

この曲を初めて聴いたのは、たしかとんねるずのオールナイトニッポンだったと記憶しています。
石橋氏がこの曲を気に入っていると云ってました。

斉藤さんの土曜日、というと彼女がパーソナリティを務めていたラジオ番組『斉藤由貴 みえますか? 青春・輝き色』は土曜日の放送でよく聴いてました。
ああ、青春。

アカペラの曲と言えば、同年の秋に出た南野陽子さんの2ndアルバム『ヴァ―ジナル』のA面の一曲目『ガールフレンド』もアカペラ風でした。
カレッジフォークの要素も入ってますが。
このアルバムも良いんだよなぁ。


B面は『AXIA~かなしいことり』。
作詞作曲を詩人でも有名な銀色夏生さんが担当。
アレンジは同じく武部氏。
アルバムバージョンにプレリュードとして武部氏による民族音楽風なSEが奏でられています。
この曲も名曲ですね。
銀色氏による切なく儚いメロディと言葉。
すでに恋人がいながらも、別の男の子を好きになってしまう女の子。
無邪気で無軌道な若さ故の残酷性。
理性ではどうしようもない気まぐれな気持ち。
恋の迷い子、ふたり同士。
松本 隆さん、そして銀色夏生さんの文学的で繊細な言葉を自然に歌に表現できるのが斉藤由貴さんに備わった資質なのだと思います。



現在もドラマや歌で活躍している斉藤さん。
そのつぶらな瞳の輝き、褪せていません。

そして80年代に活躍していた女性アイドルたちの21世紀における活躍ぶり、それとアンチエージングぶりは凄いですね。

この曲は1986年の作品。
思えばこの年に出た音楽は個人的に好きなモノばかり。
これまでの記事にもこの年のシングルは少なくないです。

また日を改めて大好きな1986年のシングルどもを取り上げてみたいと思います。

では、はばないすさたで~。

『土曜日のタマネギ』《C12A0491》〈作詞:谷山浩子/作曲:亀井登志夫/編曲:武部聡志〉(07’17’’)【1986】


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