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『君と夏と僕のブルージーン/L⇔R』 [邦楽ロック/90年代]

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はーい今晩は。

↑THE HIGH-LOWS↓(ハイロウズ)の次に取り上げたいのは、L⇔R(エル・アール)。
上下、左右。
なーんて。

遅くなってしまいましたが、
昨年12月に惜しくも急逝された、黒沢健一さんを偲んで。
未だにお亡くなりになったのが信じられません。
とにかく若過ぎます。
YOUNG MAN IS GONE....


そしてご紹介するのは4枚目のシングル『君と夏と僕のブルージーン』であります。
英語のタイトルは『NOW THAT SUMMER IS HERE』。
L⇔Rで一番好きなシングルです。
他にもいっぱい素晴らしいシングルを出し続けてくれましたが、やっぱり思い入れがあるのはコレです。

彼らの音楽を知ったのは93年頃。
夏にビールのCМで『恋のタンブリングダウン』が流れてからだったと思います。
そして大学のサークルの友人が当時出た彼らの編集盤『LOST RARETIES』を買って聴かせてくれました。
その流れでその後、冬にリリースされたこのシングル、そしてオリジナルアルバム『LAND OF RICHES』を自分で買いました。この二枚は同時発売。

とにかく曲を書いて歌う黒沢健一さんの天賦の才能。
メロディメイカー、そしてシンガーの魅力。

そういえば、さきほど登場した友人は高橋ひろさんのコトも教えてくれたのでした。
僕が好きだった高橋ひろさんとほぼ同時期に活躍していて、ひろさんも黒沢健一さんを高く評価してました。
ひろさんと黒沢さんはどちらも60年代のアメリカンポップスに深く影響を受けています。
どちらかというとひろさんは歌謡系、黒沢健一さんは洋楽、ビートルズ系に傾いていましたが。
お互いに美しいメロディを作ることが得意。
そして歌も上手い。
特にファルセット(裏声)が素晴らしい。
僕は裏声が美しいシンガーが大好き。
ブライアン・ウィルソンもフランキー・ヴァリもエディ・ホールマンも大滝さんも達郎さんもそうですし。

そう、ひろさんも健一さんもこの世にはいないのですね。
う~ん。


さて、前置きはそれまでにして。

『君と夏と僕のブルージーン』は3連のミディアムバラード。

イントロのタメの効いたドラミングから良いです。
もちろん叩いているのは彼らの専属ドラマー兼プロデューサーの岡井大二氏。
この方は日本の伝説のプログレバンドとして有名な四人囃子のメンバーでもありますね。
僕も大好きです。
岡井氏も惚れこんだ才能だと判ります。
L⇔Rの音作りは一癖も二癖もあってソングライティングは健一さんが主導権を握っていたと思いますが、アレンジ面はプロデューサーの岡井氏の手腕に追うところも多かったのではと思います。
まさにビートルズに於けるジョージ・マーティン的な存在と言うか。
フリッパーズギターでの吉田 仁氏の役割というか。
それはそれとして。

岡井氏のダイナミックなリズムで物語が雄大に音のスクリーンにて展開されていきます。
胸をせつなく締め付けるサビからこの曲は始まります。
このメロディを聴いているだけでもう泣けてきそう。
何回聴いても聴き飽きないです。
そして伸びやかな健一さんの歌唱。
明瞭な発音、豊かな声量。
爽やかなトーン。
この曲のテーマは在りし日の青春の一ページという感じで。
ノスタルジックでポップな楽曲の世界観に健一さんの唄声は実にお誂え向きであります。
サビが終わってAメロではテンポが変わります。
ここで恋するふたりのエピソードがファルセットの唄で綴られていきます。
そして実弟の秀樹さんの繊細なハーモニー。

2コーラス後の間奏へ移行すると、
BB5のペットサウンズ~Good Vibrationなムードがアダプトされていて、
それが取ってつけたような不自然さが無いのが天晴。
エルアールもビーチボーイズも兄弟バンドでしたね。

鐘の音と晴れ晴れとしたコーラスで終わるエンディングも素敵じゃないか。




このライブ映像も素晴らしいですね。
演奏もイイですが、客席に映るオーディエンスの表情。
見た目も特に派手ではない大衆の男の子や女の子たち。
みんながそれぞれ、思い思いにこの曲へ熱心に耳を傾けているのが判ります。
こうしたファンに広く愛されていたのだと思います。僕も含めて。
バンドへの気持ちが伝わってきて、感激してしまいます。

重ね重ね、エヴァ―グリーンな輝きに満ちた名曲中の名曲なり。


このシングルCDは3曲入りで、
2曲目は『AMERICAN DREAM』。
『君と夏と~』同様、アルバム『LAND OF RICHES』収録曲。
このアルバムのテーマはずばり《アメリカ》だと思いますが、
それをテーマに作られたと思しきミディアムテンポの一曲。
大国が生み出した、芸術、文学、音楽、映画などなど、ポップカルチャーへの憧れと幻想が3分のモダンなサウンドと共に歌われています。
どこかミステリアスなムードを湛えて。
この曲でも健一さんのファルセットが効果的に響いています。

3曲目はアルバム未収録の『BOTH SIDES NOW』。
L⇔Rはシングルのリリースにもこだわりがあって、
ビートルズの英国盤のように、アルバム未収録曲を入れていました。
チェンバロが清らかにフレーズを奏でるイントロからのドリーミーなナンバー。
二分少しのソフトロックな小品ですが健一さんの音楽センスが光ります。
フェイドアウトが急なのですが、もしかしたら元々はもっと長尺だったのか、それとも本当に短い曲だったのか。謎めいた余韻を残す魅惑の一曲。

シングルとしては当時在籍していたポリスターでの最後でした。
そしてキーボード兼コーラス担当の紅一点、嶺川貴子さんもこの作品で脱退。
嶺川さんソロとして、現在も活動してますね。
そしてバンドも、
ポニーキャニオンに移籍してますます活動が栄えていったのは御存じのとおり。

当時は気が付かなかったのですが、
プロデューサーには岡井大二氏と、もう一人、牧村憲一さんが名を連ねていました。

ご存じ、シュガーベイブの二代目のマネージャーであり、
その後、大貫妙子さん、竹内まりやさん、細野晴臣さん、加藤和彦さんのマネージメントを務める方です。
そしてその当時はフリッパーズギター~コーネリアス~トラットリアも担当されていました。
エグゼクティヴ・プロデューサーは朝妻一郎氏。
高橋ひろさんも朝妻一郎さんが関わっておられてましたし。
こうした大きな日本のロック史の流れの中で、脈々と連なる非凡なポップミュージックの見えざる線の果てに、L⇔Rもしかるべき位置で素晴らしい音楽を残していきました。


『君と夏と僕のブルージーン』《PSDR-5041》〈作詞・作曲:黒沢健一/編曲:L⇔R、岡井大二〉(04’35’’)【1993】


LAND OF RICHES

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 2017/02/08
  • メディア: CD



LOST RARITIES

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 2017/02/08
  • メディア: CD



L⇔R live at Budokan

L⇔R live at Budokan"Let Me Roll it! tour 1996" [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD



シングルス・アンド・モア

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1994/12/01
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