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『ヘヴン/池田 聡』 [ピチカートファイヴ]

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どうもどうも。
「傷付いたのがレコードではなく、まだCDだったから良かった」発言でお騒がせの『03’54’’』です。
云い過ぎました。

気を取り直しまして。
前回に続いて、1992年のシングルをご紹介。
短冊CDなり。

池田 聡さんのシングル『ヘヴン』。
この年の秋に発表されたニューアルバム『至上の愛 -a Love supreme-』は小西康陽さんによるプロデュースでした。
このアルバム全体を覆う雰囲気がなんと、『ベリッシマ!』な世界。
あのアルバムの・ようなムードが蘇ります。
つまり、
二匹目のドジョウならぬ、二体目の仏像なのです。
池田 聡さんという類稀なる歌唱力、クールで熱い歌声にはうってつけな男性的な世界なのです。
そのアルバムのオープニングを飾る曲が、今回ご紹介します『ヘヴン』。

ピチカートのソニー時代について最近記事を書いているので今回のシングルを紹介するなら、
《今でしょ!》(絶賛流行語中!)

作詞が小西さん、そして作曲には田島貴男さんが。
まさに、シン・ベリッシマ!

田島さんはすでにこの時期はオリジナル・ラブでバリバリに活動中。
絶好調な彼ならではのスケールの大きくドラマティックな展開。
負けじと小西さんもケレン味のある言葉とアシッド・ジャズ調のアレンジで応えます。
そして、
名タッグによるカッコいい楽曲を軽やかに歌いこなす池田の聡さん。
男たちのノワールな色香にむせ返ります。
ブルーノート調のアルバムのアートワークにもそれが感じられます。
勿論、コンテムポラリー・プロダクションの仕事。

カップリングは『堕ちる』。
作詞作曲は池田さん、アレンジは小西さん。

♪ 夜はふたりを いつも悲しくする

という歌詞での歌い出しにも『ベリッシマ!』への目配せを感じさせます。
都会の真夜中、恋に溺れた一組の男女を乗せた車が秘密のハイウェイをひた走る。
スリリングなハウスサウンドに痺れます。

今回ご紹介した2曲以外にも、玉置浩二さん、かまやつひろしさんらが作曲に参加しており、充実したレパートリーが並びます。
玉置さんは2曲に作曲しており、『ヘヴン』の前にリリースされたシングル『79』はそのうちのひとつ。こちらも小西さんがアレンジをしていて、清々しいミディアムバラードです。
かまやつさんが作曲して、小西さんが作詞した『11月』という曲は後に、小西さんがプロデュースした夏木マリさんのアルバムでも再度取り上げられました。
フランシス・レイ風な実に哀愁に満ちた名曲中の名曲。
野宮さんがコーラスに参加しています。
そして小西さんが作詞作曲した『Blues』。
この一曲に『ベリッシマ!』なムードが凝縮されているといって過言ではないでしょう。

どの曲にも惚れ惚れとする歌いっぷりで魅せる池田さん。
彼のディスコグラフィの中では異色のアルバムとされますが、
今聴いても十分カッコいいです。
違いの判る男のアルバム。
同時期にはピチカートもアルバム『スウィート・ピチカートファイヴ』をリリースしていて、
サウンドに共通するものがあります。
こちらにも池田さんは一曲コーラスで参加しています。


現在も池田 聡さんはコンスタントに作品を出したり、軽いフットワークでライヴをガンガンに行っています。
昨年で、祝デヴュー30周年。
その豊穣なノドでこれからも魅了し続けて欲しいと思います。


『ヘヴン』《TEDN-224》〈作詞:小西康陽/作曲:田島貴男/編曲:小西康陽〉(05’39’’)【1992】



至上の愛 (a Love Supreme)

至上の愛 (a Love Supreme)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 1992/10/21
  • メディア: CD



池田聡 ベスト

池田聡 ベスト

  • アーティスト: 池田聡,松本一起,及川眠子,康珍化,小西康陽,秋元康,湯川れい子,松井五郎,川村真澄,森雪之丞,伊勢正三
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 2005/08/24
  • メディア: CD


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『これは恋ではない/ピチカート V』 [ピチカートファイヴ]

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おっと、ピチカートマニアの皆さん、
オハヨウゴザイマス コンニチハ。

今夜もピチカート V(敢えてこの表記で)。
前回ご紹介した『七時のニュース/皆笑った』と同時発売の7吋でありますところの、
2ndアルバム『ベリッシマ!』からのシングルカットの『惑星/これは恋ではない』。

1stアルバム『カップルズ』がソフトロック~ウェストコーストジャズ~イージーリスニングな白人的の陽性な響きなら、2nd『ベリッシマ!』は一転して、リズム&ブルース~ニューソウル~フィラデルフィア・ソウル~シカゴ・ソウルという、黒人的な陰りと憂いのある響きを湛えています。
これは偏にヴォーカリストの交代が大きいのです。
ウィスパーヴォイスの佐々木麻美子さんから、当時売出し中のバンドでパンクでサイケでニューウェイヴ系なバンドレッドカーテンの中心人物である気鋭、田島貴男さんへ。
1988年、一般的にまだ知名度が高いとは言えなかった当時22歳の田島さんに目を付けた小西さんの慧眼。
彼の若き天才ぶりが最初にメジャーフィールドで遺憾なく発揮されたのが『ベリッシマ!』でした。
例えるなら同年の6月、クロマティ選手の負傷により、急遽一軍に昇格しての対ヤクルト戦の第一打席でホームランを放った台湾の呂 明賜選手の如き活躍。
わっかるかなぁ、わっかんないだろうなぁ。

ヴォーカリストの交代だけでここまでサウンドが変わってしまうのは、ピチカートが元々はアマチュア時代に小西さんと高浪さんらが集まって活動していた作曲同好会が前身であったからで。
極めて裏方の、作家主義的なミュージシャンであり、筒美京平、宮川 泰、村井邦彦諸氏の系譜に当たる人たちなのでした。プロデューサー的資質の座付き作家の佇まい。
テクノポップ、ソフトロック、そして、
非常にエモーショナルな音楽である黒人音楽を次なる題材に選んだばかりにデヴュー間もないピチカートの変節漢ぶりを当時のミュージックマガジンで《仏作って魂入れず》とこき下ろされたのは災難でした。後の90年代以降に発揮されるピチカートのヴァ―サタイルで、ヒップホップのミュージシャンのような編集センスはまだこの時代は軽視されていたのでしょう。
少し時代が早すぎたのかも。
僕はこのアルバムを聴いてから、黒人音楽にのめり込みました。
こういう音楽ファンもいるのです。
小西さんがこの頃に音楽雑誌へ寄稿したコラムやレヴューやお勧めした数多くのアルバムやレコードにどれだけ影響を受けたことか。
90年代のフリーソウルやサバービアは言ってみれば小西さんの受け売りだった訳で。
小西さんの音楽への底知れぬ情熱、報われぬ怨念がピチカートファイヴなのだと思います。
外見(アートワーク)は非情にスマートでファッショナブルなピチカートだからこそ、その恨みは見えにくいですが、その偏愛に満ちた歪な問題作こそが『ベリッシマ!』なのだす。
だからこそ余計にこのアルバムが愛おしいのだす。

70年代終わり頃に大滝さんや達郎さんが雑誌やラジオで盛んに行われてた音楽の啓蒙活動を90年代に小西さんが引き継いでいたのですね。

と、前書きが長くなっちまいました。

まず取り上げたいのはB面の『これは恋ではない』、彼らのすべての楽曲で恐らく一番好きな楽曲。
別格の一曲。
アルバムではB面の4曲目。
哀しいハイライト。

作詞作曲は小西さん。
ピチカートファイブの音楽、というか小西さんの音楽の根源的なものがこの曲にあるように思えます。
この曲を聴くと落ち着きます。
と、同時に胸騒ぎがします。
初めて聴いたときもきっとそんな感じだったと思います。

日常生活に潜む諦観、厭世観、虚無感、絶望感がシリアスなR&Bサウンドに静かに沁みこんでいきます。
この曲から沸き立つ《もの悲しい》という感情。
《悲しい》のではなく、《もの悲しい》のです。
何となく悲しい、哀しいのです。
この曲の歌詞も、恋人との別れが綴られていますが、
その理由には触れられていません。
ひたすら悲しいです。

小西さんの非凡なソングライティングにドキドキします。
歌詞が素晴らしい。
僕が『ベリッシマ!』を知るきっかけになったのは確かワッツインというソニーから出ていた音楽雑誌で1989年か90年頃だったと思います。
邦楽の名盤みたいな紹介で音楽評論家の平山雄一氏がこのアルバムを取り上げられてました。特に歌詞に注目されてました。そのページに掲載されていたこのジャケットにも惹かれました。
批判的なスタンスを取る人もいれば、平山氏のように評価をする方もいる、賛否両論だったそうですね。
話が逸れました。


これは恋ではなくて ただの痛み、という歌いだしから素晴らしい。
都会の夜の喧騒へ静かに広がっていく、乾いたペシミズム。

歌詞に出てくる『いとしのエリー』はご存じサザンオールスターズのヒット曲。
女性コーラスが、同曲のワンフレーズをさりげなく引用して歌うところもイイ。
因みに、この曲を書いた桑田さんの出身は青山学院大学、そして活動していた軽音サークルの『ベターデイズ』には小西さんも在籍していました(時期は少し異なりますが)。高浪さんは小西さんの一年後輩。同じくベターデイズに当時在籍していた故・宮田繁男さんと斉藤 誠さんはこの時期(ソニー時代)のピチカートのレコーディングの殆どに参加しています。そしてそして桑田さんが嘉門雄三名義で出したライブアルバムでもこの2人はバックで演奏しています。斉藤さんは今でもサザンのライブでギターを弾いています。
余談でした。

話が逸れました。
なんだかんだと長い時間連れ添ってきた女性への改めての愛の告白の歌である『いとしのエリー』が破綻を来している恋人同士の間を流れていく悲しみ。

そして、
シリアスな恋の世界を歌うヴォーカリスト、
田島さんによる、情感を抑える、という表現での熱唱。

アレンジも素晴らしい。
シンセベースの重苦しくもクールなグルーヴ。
中山 努氏によるハモンドオルガンのうねりとリズム。
タイトでシリアスで秩序のあるアンサンブル。
終盤へ向けて、転調が繰り返され、徐々に熱を帯びていくサウンド。
それまで淡々と唄われていた田島さんの Woo Baby Baby ~ のフレーズが、遂にスモーキー・ロビンソンの如へと憑依していく寸前に楽曲はさりげなくフェイドアウト。

そして8年前、
ライムスターの宇多丸さんのプロデュースによる、 Full Of HarmonyのMIHIROさんの歌唱での『これは恋ではない』のカバーはそれはそれは“”良いモノでした。



これぞ世代を超えたRESPECT。

続いてA面は『惑星』。
小西さんの作詞、田島貴男さんの作曲で、名作アルバムの冒頭を飾る一曲。
マーヴィン・ゲイの『What's happening brother』を髣髴とさせる神々しきサウンド&オーケストレーションから引き込まれます。
まさに宇宙のファンタジー。
この曲も切なく、儚く、もの悲しい、うら悲しい。
とにかく田島さんのメロディ、歌唱の非凡さに舌を巻きます。
いやはや。
スケールの大きなサムシングを感じさせます。
女性コーラスの伊集加代子さんのお馴染みの美声、もどこまでも高く広がります。
『月面軟着陸』での弦楽四重奏によるバージョンも素晴らしいですよね。

この時代のスタジオレコーディングの音響の豊かさも感じます。

『これは恋ではない』は『月面~』ではヒップホップ調にリアレンジされて、当時ユニコーンの『服部』で世間を賑わせていた奥田民生さんが客演をしてラップを披露していました。
この縁で『PTA~光のネットワーク』のアレンジを後に小西さんが手掛けることになります。

この時代の音楽がやっぱり楽しかったなぁ。
ユニコーンもピチカートもフリッパーズも、元春も達郎さんもサザンも、アレコレ連鎖的に思い出しちゃいます。
多感な頃に出会った作品は一生モノです。

改めまして、『ベリッシマ!』。
昨年、新装リイシューされたCDにはノーナ・リーブスの西寺郷太さんがライナーノーツを手掛けられていました(『カップルズ』ではカジヒデキさんが)。西寺さんと同い年にあたります。だから90年代、ともに大学時代にこのアルバムを愛聴してらしたんだなぁと共感しました。
でもこのアルバムを聴き返した数だけは西寺さんに負けていないと思います。

さて、
『カップルズ』は小西さん、高浪さん、鴨宮さんの3人による楽曲で主に成立していました。
『ベリッシマ!』では小西さん、高浪さん、そして田島さんによる3人の楽曲で成立していました。
二枚とも、3人の優れた作曲能力を持つソングライターのパワーが拮抗しています。甲乙つけがたいほどに。
そんな関係性で思い出すのが、YMO、だったり、はっぴいえんど、だったり、ナイアガラ・トライアングルのアルバムだったりします。
一つのグループに才能のあるソングライターが3人いれば、やはり存続するのは難しいモノです。
でもそれ故に火花がスパークしたときの威力は凄いです。
そして1995年にリマスターされたときと、同様に今回のリイシュー盤の帯にもこのようなフレーズが書かれています。
《仏作って、魂(ソウル)を探す》
言い得て妙ですね。
仏は仏なんですから、魂を感じるか否かはその人次第。
ちなみに1988年に出たときのオリジナルの帯は『汗知らずスーパースウィートソウル』だった筈。

さてさて、冗長な文章も終わりにしましょう。
本当はこの素敵なシングルのジャケットをブログにアップ出来ただけで満足なのでした。

前回と今回で紹介した二枚のA、B面で鴨宮、高浪、小西、そして田島さんのそれぞれの楽曲が公平にフィーチュアされたコトになります。

イイ曲ばかりですね。
勿論、アルバムの他の曲も負けじと名曲ばかりで、個人的には高浪さんの『カップルズ』(ベリッシマ!収録)もシングルカットして欲しかったです。
『ベリッシマ!』以降の、『女王陛下のピチカートファイヴ』(1989)も『月面軟着陸』(1990)も大好きなので、アナログで出して欲しいなぁ。
きっと二枚組になるだろうけど。買います。ゼッタイ。
『バナナの皮』や『恋のテレビジョンエイジ』を7吋でシングルカットして欲しいなぁ、とか。
ラバーズ・ロック』を12インチで出して欲しいなぁ、とか。
ピチカートマニアの欲望は尽きません。

夜も眠れません。

とにかく、わが青春のピチカートのソニー時代に万歳。

では、

♪ お  や  す  み  な さ い


『これは恋ではない』《MHKL 2》〈作詞/作曲:小西康陽〉(04'45'')【2017】


ベリッシマ

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2016/08/24
  • メディア: CD



ベリッシマep(完全生産限定盤) [Analog]

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2017/02/22
  • メディア: LP Record



カップルズ

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  • 発売日: 2016/08/24
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『皆笑った/ピチカート V』 [ピチカートファイヴ]

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さぁ、今宵も始まりました。

寄る辺ない独身中年男(シングルマン)と、
スマートで素敵で可愛らしい7吋(シングル盤)との深夜の出会い系ブログ『03’54’’』。

今回はどんなマッチングが期待できるでしょうか。

と、いかがわしい謳い文句で始めてみましたよ。
改めまして、ピチカートマニアのみなさん、こんばんは。

春も中盤戦。
四月にピッタリな曲がアナログシングルになりました。。
ピチカートV(ファイヴ)の1stアルバム『カップルズ』から30年目のシングルカット!
『七時のニュース』(A面)と『皆笑った』(B面)です。

まず、この季節になると、取り上げたいのは後者の『皆笑った』です。
アルバムではA面の3曲目。
小西康陽さんの作詞、そして高浪慶太郎さんの作曲によるシャッフルビートのナンバー。
《もう若くない》ボーイ・ミーツ・ガールの恋のうた。
ニール・サイモンの様な都会的ユーモアを湛えた、小西さんの歌詞と、
高浪さんの小気味良く洗練されたメロディ。
おふたりのコンビでのベストソングのひとつ。
初代ヴォーカリストの佐々木麻美子さんと高浪さんのデュエットで展開されます。
佐々木さんのどこか物憂げで素朴なウィスパーヴォイス、イイですねぇ。
軽快なリズムと、流麗なオーケストレーションによるアレンジも朗らか。

♪ 今年の四月はまだ寒くて 春が来てない

というフレーズはこの時節のまだ肌寒い陽気を感じると反射的に鼻歌で出てしまいます。
そんな愛唱歌です。


その後、ソニーでの4枚目のアルバム『月面軟着陸』(1990)では3代目ヴォーカリストとなる野宮真貴さんと高浪さんのデュエットで、
野宮さんの『30 〜Greatest Self Covers & More!!!〜』(2012)では高橋幸宏さんと唄われています。
若いお方が歌うより、大人の男女が口づさむのが相応しい曲なのだと思います。

続いては、A面の『七時のニュース』。
アルバムではB面の一曲目。
ややこしくてすみません。
たしかサイモンとガーファンクルにも同名の曲がありましたね。
作詞は小西さん、作曲は鴨宮 諒さん。
この曲に関してはこちらの記事でお楽しみください。

今からちょうど30年前、1987年の4月1日、エイプリル・フールにリリースされたピチカートの記念すべきファーストアルバム。
デジタルなサウンドが隆盛のあの頃に、イージーリスニング、ジャズ、筒美京平やいずみたくなどの1970年前後の万博歌謡、ロジャー・二コルズ、バート・バカラックなどのティンパンアレー系ポップス、ソフトロック、ヘンリー・マンシーニやニール・ヘフティなどの50~60年代の華麗な映画音楽などなど、さまざまな魅惑の軽音楽からのエッセンスを巧みに抽出したポップミュージック。早すぎた渋谷系。
奇を衒った音楽センス。
一ダースの大人のラブソング集が『カップルズ(COUPLES)』なのでした。
その響きはエヴァ―グリーンな輝きを今も放っています。

そういえば、先日、クリス松村さんのラジオを聴いていたら『そして今でも』が流れてきて嬉しくなってしまいました。不意打ちでラジオから好きな曲が聴こえてくることの幸福感。


話は変わりまして、

昨年の夏、ソニーミュージックがアナログレコード専門レーベルを立ち上げました。
GREAT TRACKS》。
ピチカートの二枚のアルバム『カップルズ』も『ベリッシマ』もLPでこのレーベルから目出度く復刻されました。小西さんの監修でバーニー・グランドマンによるカッティングでアメリカでプレスされました。
今回取り上げるシングルもこのレーベルから、同じく小西さんが監修しています。

近年のアナログ盤の再評価を受けて、今年の2月には80年代末以来、国内には東洋化成にしか無かったカッティングマシンもソニー独自で導入したそうです。

久しぶりにレコード製作へ本腰を入れようとしていますが、
かつて、フランスのフィリップ社と共同で、レコードに代わるデジタル音楽メディアCD(コンナコトシタラ・ディスラレル、いや違った)を開発した会社がソニーでした。
レコードやレコードプレイヤーの生産を終了にして、CDおよび、CDプレイヤーの販売に躍起になった会社がまたレコード販売に舵を切る。
CDが売れなくなって、そしてダウンロードはおろか、MDすら売れなくなって、代替する筈だったカセットテープにまで人気を奪われる始末。
こんな未来を予想出来たでしょうか。
皮肉なものですね。

♪ すこし 嘲笑った



『皆笑った』《MHKL 1》〈作詞:小西康陽/作曲:高浪慶太郎〉(03’23’’)【2017】


カップルズ

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
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  • 発売日: 2016/08/24
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ピチカートマニア!

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『SEVEN O'CLOCK NEWS/カミタミカ』 [ピチカートファイヴ]

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こんばんは。

特集『あのとき、君はピチカート』(たった今思いつきで命名しました)も佳境に入って参りました!

田島さん、
野宮さん、
小西さん、
高浪さん、

に続いては鴨宮 諒さん。
ノンスタンダード~ソニー時代のオリジナルメンバー。
ファーストアルバム『カップルズ』を発表後に、脱退。
その後は、“マンナ”、“The END of the WORLD”での女性ヴォーカルを擁した二人組のユニットで活躍。
並行してテレビドラマや映画の劇伴を数多く手掛けられます。
代表的なモノに観月ありささん主演の“ナースのお仕事”シリーズがあります。

鴨宮さんの作られる音楽は50~60年代のアメリカのスタンダードナンバーやハリウッドの映画音楽、イージーリスニングからの影響が色濃くあり、流麗でロマンチックでお洒落で洗練されたソングライティングが持ち味でがあります。
それは“マンナ”や“The END of the WORLD”でも一貫しています。

そんな鴨宮さんの代表曲はやはりピチカート時代の『七時のニュース』。
メンバーの小西さんも以前から高く評価されていました。
今年の夏、ソニー時代のアルバム『カップルズ』、『ベリッシマ』がアナログ盤と高音質CDで再発されたとき、
CDでの小西さんの解説でも、鴨宮さんの才能を力説されていました。

という訳で、シングルをご紹介。
カミタミカさんの『SEVEN O'CLOCK NEWS』。
今からちょうど10年前にリリースされたCDシングル。
カミタミカさん、
上から読んでもカミタミカ、
下から読んでもカミタミカ、
オーディション番組の「歌スタ!!」がきっかけで2005年にデヴューされた女性シンガーだそうで、
今回紹介するのはセカンドシングル。

七時だヨ!!

『SEVEN O'CLOCK NEWS』、つまり『七時のニュース』英語カヴァーです。
オリジナルの作詞は勿論小西さん。
英語詞はGary Pearlmanさんという方。
拙い英語力で読んでみたところ、割とオリジナルの歌詞に近いのではないでしょうか。
すみません。

鴨宮さんは今回のカヴァーでもアレンジを手掛けています。
名盤『カップルズ』のB面の幕開けとなる小気味良く、瀟洒でチャーミングなポップス。
真夏の避暑地、涼しげな午前中の快適なムードに彩られたサウンド。

夏の暑さで、恋物語の進捗も滞りがち。
小西さんのユーモアと洒落っ気のある歌詞との相性もピッタリ。

この曲は90年代に“The END of the WORLD”でもヴォーカルのYOKOさんにも歌われてカヴァーされています。
彼女の伸びやかで澄んだ歌声も素晴らしかったです。

そして3度目のカヴァーバージョン。
英語詞ヴァージョンの『SEVEN O'CLOCK NEWS』はオリジナルに比較的忠実であります。
リメイクだからってなんでもかんでも変えればいいってもんじゃないのですね。

ドラムはひらがくらよしえさん、ベースはポータブルロックの中原信雄さん。
ストリングスとホーンアレンジは長谷川智樹さん、そしてミックスは吉田 保さん。
と、ソニー時代のピチカートになじみの深い面々が参加されているので安心してサウンドを楽しめます。
華麗なるサウンドを背景に唄うカミタミカさんも雰囲気を出して歌いこなしています。
オーディション番組を勝ち抜いただけあってなかなかの歌声。
でも佐々木麻美子さんの素っ気ないウィスパーには適わない。

あっという間の2分半の魅惑な軽音楽です。
色褪せることはありません。


カップリングは残念ながら鴨宮さんの作品ではありません。

『春椿』というエキゾチックなアップテンポのダンスナンバー。
香しいポップス、と褒めておきましょう。

鴨宮さんと言えば、
雑誌『フリースタイル』の23号にて、小西さんが連載している対談のお相手が何と、鴨宮さんでありました。大変興味深く読みました。
大きな病気を患っていたそうで、
そういえば、小西さんも高浪さんも21世紀に入って大きな病気を経験されていました。

皆さん、くれぐれもお大事に。
願う事なら、またいつか、カップルズ時代のメンバーでリユニオンして欲しいです。
『続・カップルズ』を。
再発されたCDでの小西さんのライナーノーツのことばを信じて。



『SEVEN O'CLOCK NEWS』《》〈作詞:小西康陽/英語詞:Gary Pearlman/作曲・編曲:鴨宮 諒/ストリングス&ホーン編曲:長谷川智樹〉(02’24’’)【2006】


SEVEN O'CLOCK NEWS / 春紅

SEVEN O'CLOCK NEWS / 春紅

  • アーティスト: カミタミカ,小西康陽,卓ぞ~,Gary Perlman,松本祥平,鴨宮諒
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2006/03/22
  • メディア: CD



カップルズ

カップルズ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2016/08/24
  • メディア: CD



フリースタイル32 60年代ポップ少年

フリースタイル32 60年代ポップ少年

  • 作者: 鏡 明
  • 出版社/メーカー: フリースタイル
  • 発売日: 2016/06/22
  • メディア: 雑誌



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『JOY TO THE WORLD 喜びの世界/SALLY SOUL STEW』 [ピチカートファイヴ]

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こんばんは。

連休はいかがでしたか?

僕は連働でした。
それにしても嫌なニュースですね。
人を人と思わない巨悪の仕業。
若者たちを働かせ、悪い奴ほどよく眠る。

おっと、このへんにして置きましょう。
世界が少しでもよくなりますように。 

今回も高浪慶太郎さん関連。
高浪さんと親交の深いサリー久保田さんのソロユニット・《サリーソウルシチュー》の7インチ。
以前『あなたに負けたの』を取り上げています。

昨年の7月にリリースされた、久々のシングル『JOY TO THE WORLD 喜びの世界』。
A面のタイトルソングを高浪さんが作曲しています。

久保田さんが高浪さんに、筒美京平先生が作るようなソウル歌謡を作って欲しい、という依頼に見事応えた快作。
70年代、マチャアキや尾崎紀世彦さんなどの歌手に提供していた頃のソウル歌謡のニュアンスを理解してのソングライティング。さすがです。
〈~風の曲で〉というお題に打てば響くのが作曲家。

シングルのジャケットを観ると、広い荒野が映っています。
なつかCМのマンダムの『男の世界』を模したジャケット。

あのCМソングにも通じる爽やかでスケールの大きなソウル歌謡。
その曲を歌うのは男性では無くて、
真城めぐみさん。
サリーソウルシチューの過去の作品でもヴォーカルとして参加しています。

親しみ易さと、パンチの効いた歌声の魅力が楽曲にマッチしています。

演奏はドラムが白根賢一氏、ギターが中森泰弘氏、そして鍵盤は中山 努氏とお馴染みのメンツによる
アンサンブル。
勿論ベースは久保田さん。
中森さんのファズギターの鳴りがいかにも70年代。
往年の歌謡曲にあった生演奏の活気とグルーヴを感じさせます。


B面も負けていません。
タイトルは『ブラックコーヒー』。
こちらは高浪さんの曲ではなく、70年代初頭の東宝映画『脱出』のテーマソングのカヴァー。
オリジナル歌手はピートマック・ジュニア。
初期のルパンのテーマソングで有名な方ですね。
この方はGSのマミーズというバンドのヴォーカリストだったそうです。
カヴァーの選曲は人気和モノDJのDJフクタケ氏からのリクエストによるもの。

僕は不勉強にして全く知らなかったのですが、サリーソウルシチューのカヴァーで聴いて一発で気に入ってしまいました。
今回のカヴァーでヴォーカルを取るのはレモンさん。
ワックワックリズムバンドの女性ヴォーカリストでもあります。
真城さんに負けないパンチの効いた歌声の持ち主。
真城さんよりもソリッドな響きのヴォーカルが持ち味。
演奏のメンツは『喜びの世界』と同じです。

イントロの白根さんのダイナミックなドラミングから、一転疾走感のあるリズムで突き進みます。
70年代初頭のニューロックとGSのエッセンスがブレンドされたサウンドにクラクラ。
ノワールでシリアスなムードを焚き付けるエイトビート。
ブンブン唸る久保田氏のベース。
中森氏の鋭いギターカッティング。
さらに中山氏のハモンドオルガンのクールな熱演。
演奏陣の荒々しくやさぐれたグルーヴ最高潮。
『ブラックコーヒー』と題されるだけあってダークネスでほろ苦く、センチメンタルを排したカッコよさ。
歌詞は、闇の世界に生きる若者たちの心意気を歌っています。
70年代の都会の片隅で孤独や自由を愛し、さすらう彼らの哀愁がコーヒーカップになみなみと注がれている感じです。
曲を書いている方は三枝 伸という方。
この方も相当面白いです。
フィンガー5の作曲や編曲で活躍されました。
それ以前は60年代末期に三枝 伸とデイ&ナイツというグループを組んだりされていました。
当時は他にも様々なグループに楽曲を提供していました。
とても興味のある方です。

そして先ほど話題に挙げました映画『脱出』。
実はこの映画は物語の内容がひっかかってお蔵入りになった作品なのでした。
出演にはピートマック・ジュニアをはじめ、フラワーメグ、荒木一郎の名前があります。
しかーし。
今年歌手デヴュー50周年の荒木一郎さんを祝して、東京渋谷のシネマヴェーラにて、『荒木一郎映画特集』が今週末から開催されます。
その特集の上映作のラインナップに『白い指の戯れ』『893愚連隊』『日本春歌考』などに混じって、ナント『脱出』も入っていました!!
姉さん、金田一さん、事件です。
嗚呼観たい。
観たい。
観られるのか?

上映スケジュールの都合がつく昔の邦画ファンの方は宜しければご覧になって下さい。


尚、今回のシングルには“偉大なるベースプレイヤー 江藤 勲に捧ぐ”というコピーが添えられています。
ジャッキー吉川とブルー・コメッツのベースプレイヤーとして、そして60年代から70年代の歌謡界での様々なレコーディングに参加して数多くのヒット曲を演奏された方です。
昨年の四月に71歳でお亡くなりになりました。
サリー久保田さんにとっても偉大なベース奏者の先達として、尊敬の念を抱かれていたのだと思います。

という訳で歌謡ポップスへの愛に溢れたアナログシングル盤です。
同内容のCDも同封されています。

それでは、
喜びの世界が広がりますように。

『JOY TO THE WORLD 喜びの世界』《MWRR9730》〈作詞:サリー久保田/作曲:高浪慶太郎/編曲:中山 努〉(03’33’’)【2015】


JOY TO THE WORD~喜びの世界 C/W ブラック・コーヒー (7inchアナログ+CD)

JOY TO THE WORD~喜びの世界 C/W ブラック・コーヒー (7inchアナログ+CD)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: まわりそうなRECORDS
  • 発売日: 2015/07/01
  • メディア: CD



宇宙でランデヴー(初回限定紙ジャケット仕様)

宇宙でランデヴー(初回限定紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド
  • 発売日: 2007/01/24
  • メディア: CD



あなたに負けたのデラックス

あなたに負けたのデラックス

  • アーティスト: サリー・ソウル・シチュー
  • 出版社/メーカー: CLINCK RECORDS
  • 発売日: 2012/06/27
  • メディア: CD



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『めもらんだむ/高浪慶太郎』 [ピチカートファイヴ]

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こんばんは。

田島さん、
野宮さん、
そして小西さん、

お次は高浪慶太郎さんです。。

昨年の12月にリリースされたデヴュー30周年記念7インチ。
ソロ名義としては久しぶりです。
待ちに待った新曲。

《覚え書き》を意味する『めもらんだむ(memorandum)』をタイトルに、
魅惑の2曲をカップリング。
これまでの活動を音楽で振り返るような、
集大成の意味も感じさせます。

そして今回はアニバーサリーという事で、
ピチカートの初期のように男性ヴォーカルと女性ヴォーカルのユニゾンスタイルを意識した仕上がり。
原点に立ち返るような。

佐々木麻美子さんがヴォーカルだった時代は、彼女の歌と寄り添うようなお相手役でした。

田島貴男さんがヴォーカルだった時代は、スパイダースにおける井上 順さんの立ち位置で。


高浪さんの独特の歌唱が好きでした。
少し頼りなげで優しげな永遠の青年の様な歌心。
その味わいは勿論今回も堪能出来ます。

そしてメロディメイカーの才能も遺憾なく発揮されています。

まずはA面『うぉーく・どんと・らん』。
タイトルから察するにベンチャーズ歌謡かと思ったら大間違い。
ロジャー・二コルズ&スモール・サークル・オブ・フレンズの『Don't take your time』のリズム・パターンを踏襲したソフトロック歌謡。


デュエットヴォーカルのお相手は星野みちるさん。
最近、活躍の目覚ましい歌のお嬢さん。
彼女の作品のプロデューサーのはせはじむ氏がこの曲の作詞を手掛けられています。

そして、はせはじむワークスには欠かせないマイクロスターの佐藤清喜氏もアレンジで関わっています。

高浪さんの声と愛らしい星野さんの声の調和も良い塩梅です。
軽快でワクワクするメロディライン。
さすが高浪さん。

♪ でもボクは 今日もまた この道を進んでる 休み休みだけど

はせ氏によるこの歌詞のフレーズが高浪さんの活動を端的に表現されています。


小西さんによるライナーノーツを掲載した、世界に先駆け初CD化された
ロジャー二コルズ&スモール・サークル・オブ・フレンズの唯一のアルバムのリリースから来年で30年になるのですね。

また、高浪さんが星野みちるさんに提供した楽曲をB面に配したシングルはまたの機会に。
来年の夏かな。

B面は『心の旅路』。
『心の旅路』ときて、
《Mind Excursion》ときて、
《Tradewinds》、《アンダース&ポンシア》《ブッダ・カーマストラ》と連想できたあなた、同志です。

90年代に再発されたアンダース&ポンシアの作品集で高浪さんはライナーノーツを担当していました。
大滝さんによる英語の文章も載ってるアレです。

こちらも上記のキーワードのエッセンスが織り込まれたセンチメンタルでドリーミーな和製ソフトロック。
作詞も高浪さんが担当しています。

今の心境が反映されているような。
穏やかな曲調と相まって。

出身の長崎に居を構えてマイペースで音楽活動を続けている高浪さんが現在組んでいるユニット“プレイタイムロック”の美人ヴォーカリスト・市場美奈さんをデュエット・ヴォーカルに。
市場さんの清楚な歌の響きも素敵です。
彼女が吹くフルートの音色も清か。




次は是非是非、久々のソロアルバムが聴きたいです。
これからもどうぞお元気で。
『03’54”』は高浪慶太郎さんを応援しています。

『うぉーく・どんと・らん』《HCCD-9568》〈作詞:はせはじむ/作曲:高浪慶太郎/編曲:佐藤清喜・高浪慶太郎〉(03’23’’)



めもらんだむ (CD+7inch)

めもらんだむ (CD+7inch)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド/HIGH CONTRAST
  • 発売日: 2015/12/23
  • メディア: CD



プレイ・タイム

プレイ・タイム

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: プレイタイム・ロック
  • 発売日: 2013/07/24
  • メディア: CD



龍馬のハナ唄(青盤)

龍馬のハナ唄(青盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: インディーズ レーベル
  • 発売日: 2010/10/09
  • メディア: CD



ドレミの大航海 ナガサキ洋楽事始め

ドレミの大航海 ナガサキ洋楽事始め

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: プレイタイム・ロック
  • 発売日: 2011/11/11
  • メディア: CD



EVENING PRIMROSE

EVENING PRIMROSE

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: プレイタイム・ロック
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: CD



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『● 徳間ダンス・パーティ/小西康陽』 [ピチカートファイヴ]

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こんばんは。

小西康陽さんで、もう一丁!
小西さんといえば、DJとしても有名です。
現在も精力的に都内をはじめ、全国を巡回ってレコードを回転し続けています。
その選曲眼を見込まれて、
徳間ジャパンコミュニケーションズの創立50周年企画に携わります。

DJ524 3、4649!

徳間ジャパンが50年を懸けて所蔵する豊富な音源から、
小西さんが独自に選曲、監修した3枚のコンピレーションCDの中から更に選りすぐりの3枚をアナログシングル盤で。
よりぬき徳間さん。

そのアナログ盤3枚のうち、
CD『徳間ダンス・パーティ』からのシングル。

A面は吉 幾三さんの『俺はぜったい!プレスリー』の小西さんによるリミックス。
和モノ愛好家を始めとして、動画投稿家および流行に敏感な一部のヤングに大人気の吉さん。
《吉 幾三》名義でのデヴュー曲『俺はぜったい!プレスリー』を軽快にジャズ&ジャイヴにリミックス。

『俺は絶対テクニシャン』、
じゃない、
『俺はぜったい!プレスリー』は勿論吉さんの作詞作曲。
エルヴィス・プレスリー登場!により、世界中に彼のような大スターになる事を志す若者たちが同時多発的に生まれたことは、容易に予想が付きますが、
東洋の島国の東北地方の片田舎にも十分その影響力は届いていました。
エルヴィスが惜しくも亡くなった年に、津軽訛にのせて、呑気で下世話で自虐で頓智の効いたノヴェルティソング登場!

44193 3、4649!

いえい いえい いえい!

吉 幾三版『いかすぜ!この恋』といったトコロでしょうか。
ちがうか。
オリジナルはギターの弾き語りですが、小西さんは50年代のエルヴィス、黄金のSUN レコード時代に思いを馳せてリミックス。
イイ仕事。
ロカビリー調のナイスなロックンロール・リヴァイヴァル。
カッコいいです。
ゴキゲンです。
バンヒロシさんの『いかすぜこいつ!』にも通じる朗らかさ。

そして吉さんの芸達者ぶり。
完成された馬鹿馬鹿しさ。
ユーモアの中にさりげなくペーソスを滲ませてるのも憎い。


B面は『BOY BOY BOY』。
90年代に小西さんは窪田晴男さん、桜井鉄太郎さんの3人でFM横浜でラジオ番組『GIRL GIRL GIRL』を担当しており、
毎週新曲をオンエアするという実験的でクリエイティヴな放送をしていました。
そういえば、エルヴィスの映画に『ガール ガール ガール』ってありましたね。
ま、いいや。
その後その当時の音源をCDにコンパイルし、シリーズ化して発売したのが徳間ジャパンでした。
レーベルも興してその名も『ワイルドジャンボ』。
その当時の音源からのシングルカット。
勿論小西さんの作詞作曲。

60年代初頭、LAURIEレーベルの可愛い子ちゃんシンガー、バーナデット・キャロルの『HE'S JUST A PLAYBOY』を下敷きにシャッフルビートのガールポップ。
唄うのは同ラジオ番組のМCを担当した3人のマスコットガールたち。
彼女たちのつたなく陽気な歌声が楽曲をさらに明るく弾けさせています。
歌詞は小泉今日子さんに提供した『男の子はみんな』の続編の様な感じ。

小西さんにはまたこういう軽い感じの曲を若い女性アイドルに書いて欲しいなぁ、と思います。
結局こういう曲って小西さんにしか書けないのかも。


という訳で小西さんのリミックス芸とソングライティング技術が冴えるシングルをご紹介しました。
ちなみにジャケットの写真のモデルは松岡きっこさんです。


『俺はぜったい!プレスリー』《JS7S114》〈作詞・作曲:吉 幾三〉(02’29’’)【2016】



徳間ダンス・パーティー 選曲・監修:小西康陽

徳間ダンス・パーティー 選曲・監修:小西康陽

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 2015/03/25
  • メディア: CD



夜のミノルフォン・アワー 選曲・監修:小西康陽

夜のミノルフォン・アワー 選曲・監修:小西康陽

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 2015/03/25
  • メディア: CD



お座敷ジャパン 選曲・監修:小西康陽

お座敷ジャパン 選曲・監修:小西康陽

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 2015/03/25
  • メディア: CD



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『● わたくしの二十世紀/PIZZICATO ONE』 [ピチカートファイヴ]

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ピチカートマニアのみなさん、こんばんは。
時刻は3時54分なり。

田島さん、
野宮さん、

とくれば、その次は小西康陽さん。

ピチカートファイヴのリーダーによるPIZZICATO ONEの7インチ。
セカンド・アルバム『わたくしの二十世紀』からのシングルカット。
正確には同作のCD版の、です。
収録時間の関係上、アナログ盤には未収録の2曲がカップリング。
アナログシングル大好きな小西さんです。

PIZZICATO ONEとは?
シンガーソングライター的なエッセンスを持ったピチカート。
ピチカートひとり《独り》。
しかし、小西さんは(基本的には、ですが)リードヴォーカルを取りません。
多彩な歌手を起用して、既成の楽曲《レディメイド》で《孤独》を歌います。
ファーストアルバム『11のとても悲しい歌。』は洋楽のカヴァーでした。
『わたくしの二十世紀』はピチカートやピチカート解散以降の小西さんの楽曲で構成されています。
自作のセルフカヴァー集としては2002年の『戦争に反対する唯一の手段は。』に次ぐ内容。

A面は『戦争は終わった』。
1999年のピチカートファイヴのアルバム『PIZZICATO FIVE』収録曲。
唄うのはYOUさん。
彼女が歌手として唄うのは久しぶりなのではないでしょうか。
バラエティ番組に出る前は、fair childのヴォーカリストとして活動していました。
あの個性的なヴォーカルで小西さんの楽曲を聴けるとは思いませんでした。
野宮さん同様に年齢不詳な不思議な存在感を放っています。
この曲のカヴァーは先述の『戦争に反対する唯一の手段は。』でも有近真澄さんによって唄われています。
そもそもこの曲は有近氏が組んでいたユニットTVジーザスの楽曲でした。
作詞は小西さんで作曲が有近氏。
解散後に小西さんがコンパイルした自選集といえるピチカートの編集盤『ピチカート・ファイヴ・アイ・ラヴ・ユー』にも収録されています。
それだけ小西さんにっとって思い入れの深い作品なのでしょう。
女性による淡々としたモノローグの様な、日記のような歌。
なんとなく空虚な日常生活と隣り合わせの戦争の世界を静かに嘆きます。
ドラム、ベース、ピアノによるアコースティックのややアップテンポの演奏。
穏やかなYOUさんのヴォーカルはどこかもの悲しさを湛えています。

B面は『かなしいうわさ』。
2012年に再結成されたスクーターズに書き下ろされた楽曲をUAさんが歌います。
アルバムの収録曲ではもっとも新しいナンバー。
スクーターズのオリジナルバージョンも小西さんがアレンジを担当していますが、
そちらはノーザンソウル調のダンサブルなサウンドでしたが、
こちらはサザンソウルっぽいミディアム調のアコースティック編成でしんみりとした仕上がり。
UAさんの慈愛と哀愁が込められた歌唱が素晴らしいです。

今回も小西さんの近年の心境が反映されたような静かな歌もの集。
寄る年波に染み入ります。
名画座で昔の邦画を観ているような音楽。

『戦争は終わった』《JS7S124》〈作詞・作曲・編曲:小西康陽〉(03'24'')【2016】


わたくしの二十世紀

わたくしの二十世紀

  • アーティスト: PIZZICATO ONE
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2015/06/24
  • メディア: CD



11のとても悲しい歌

11のとても悲しい歌

  • アーティスト: PIZZICATO ONE
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2011/05/25
  • メディア: CD



マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽。

マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽。

  • 作者: 小西 康陽
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 単行本



俺たちの1000枚 10 Artists × 100 Albums

俺たちの1000枚 10 Artists × 100 Albums

  • 作者: 木村 ユタカ
  • 出版社/メーカー: シンコーミュージック
  • 発売日: 2016/09/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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『渋谷系を歌う/野宮真貴』 [ピチカートファイヴ]

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お早う。
PCの不調にめげずブログを更新しています。

大阪は朝の八時(過ぎ)。
田島さんに続いては、野宮真貴さん。
祝・ソロデヴュー35周年。

ピチカート解散後も精力的に歌手活動をされています。
新作のアルバムが出たばかり。
今回ご紹介するのは2014年のシングル。
前年にリリースしたライヴ盤『野宮真貴、渋谷系を歌う。』からの7インチ。
以来、リリースされた作品には《渋谷系》という言葉がタイトルに入れられています。
渋谷系スタンダード化計画。

野宮さんの音楽活動に於いて外すことの出来ないムーブメント。
当時はあの言葉に一抹の皮肉や揶揄も込められていましたが、
渋谷系とは明治以来、ドメスティックな日本の音楽に流行の洋楽のエッセンスを取り入れてきた歴史の連続性の中の一部であると考えられるでしょう。
服部良一、筒美京平、はっぴいえんど、等々の先達の活動の延長上にある、と。
でも、少し違うのは《流行の音楽》ではなく、過去のさまざまな音楽からの引用や継承。
《温故知新》と《ファッション感覚》。
和モノ、映画のサントラ、ネオアコ、ジャズ、ソフトロックなどなど。

田舎者の僕には眩しかった90年代の東京、渋谷の街。
大学からの帰りに電車で足繁く通った日々。
カッペにしやがれ。
あれから。

90年代、ファッションだけでなく音楽が活発だった渋谷の街は近年、タワーレコードやHMVによるアナログ、レコード普及活動による昭和期以来の盛り上がりにより再び《渋谷系》という単語を耳にすることが増えてきました。

そこで、「渋谷系の灯を消すな」と、言ったかどうかは判りませんんが、
野宮真貴さんの出番です。
古着をおしゃれに着こなすように軽音楽もスタイリッシュに歌いこなします。
そしてナチュラルに。

さて、A面はピチカート時代の代表曲『東京は夜の七時』。
小西康陽さんが90年初頭のトーキョーの夜の街をインスタントに活写したシリ―ラブソング。
そして野宮さんと言う格好の存在を当て書きに。
七色の黄昏降りてきて、風はなんだか涼しげな夜のとばくち。
タクシーを拾ってどこかにいこうよ。

ブンブンと疾走するベースライン。
瀟洒でアップテンポのジャズナンバー仕様の野宮バージョンの『東京は夜の七時』。
ピアノ、ベース、ドラムの軽やかな演奏、そしてクールな彩りを添えるヴィブラフォンの音色。
そして、野宮さんの唄声。
改めてその声に耳を傾けると、耳触りが良くて、聴きやすくて、淀みなくて、素敵な女性の声質に惹かれていきます。ピチカート時代よりもさらに磨きのかかったヴォーカルで。
ピチカートに在籍していた時代よりも音楽に対して、歌唱に対して積極的な感じがします。
あの頃は監督である小西さんの演出のディレクションに対してパーフェクトに応えるコトが彼女の仕事だった訳で。
今はソロとしてセルフプロデュースの仕事もこなすわけで、より自立した女性の風格というか佇まいを感じます。

そしてこの曲が先日のリオデジャネイロ・オリンピックの閉幕のセレモニーで聴こえてきたときは驚きました。
地球の裏側から次なる五輪開催地、東京をプロモーションするイメージソングとして。
そんなボサノヴァ2016。
歌詞は改変されてました。
歌唱はペトロールズの長岡亮介氏。
椎名林檎女史のプロデュース。
世界の国からこんにちは、としての東京は夜の七時。
でも大丈夫なのでしょうか、四年後。


B面は『ある日突然』。
トア・エ・モアのカヴァー。
バカラックの『Close to you』仕立てのバラード。
ピチカートのアルバム『Happy end of the world』収録の『地球は回るよ』も彼らのカヴァーでした。
そのときのレコーディングには芥川澄夫さんもヴォーカルで参加。
作曲は村井邦彦氏。
アルファ・ミュージックの創始者でもありますが、作曲家としても数えきれないほどの名曲を残されています。
90年代の和モノの再評価としてリリースされた『ソフトロック・ドライヴィン』シリーズには沢山の村井氏による和製ソフトロックの名曲がコンパイルされていました。
野宮さんの昨年のアルバム『世界は愛を求めてる。〜野宮真貴、渋谷系を歌う。〜』には村井氏とのデュエットでこの曲が収録されています。

プロデュースは坂口 修氏。
バカラックに大変造詣の深いお方でかのナイアガラ・エンタープライズの現在の代表であられます。
坂口氏のような“判っている”方が関わっているので安心して楽しむことが出来ます。

現在もカヴァーアルバムなんていうのは吐いて捨てて、履いて捨てて、掃いて捨てる程あるんですから。

アートワークは勿論信藤三雄氏。
彼こそが究極の渋谷系。

野宮さんの渋谷系スタンダード化計画の活動はこのポリシーでどんどん進んでいただきたい。
最終的には渋谷系に縁の深い方々が集まってオートクチュールの楽曲を集めたブランニューな渋谷系アルバムを期待したいです。

『東京は夜の七時』《DDJB-91204》〈作詞・作曲:小西康陽〉(03’51’’)【2014】


男と女 ~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。

男と女 ~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。

  • アーティスト: 小西康陽,スパム春日井,坂口修,ハル・デヴィッド,バート・バカラック
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/08/31
  • メディア: CD



実況録音盤! 『野宮真貴、渋谷系を歌う。〜Miss Maki Nomiya Sings Shibuya-kei Standards〜』

実況録音盤! 『野宮真貴、渋谷系を歌う。〜Miss Maki Nomiya Sings Shibuya-kei Standards〜』

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2014/11/12
  • メディア: CD



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『TWINKLE CHRISTMAS/EPO』 [ピチカートファイヴ]

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オハヨウゴザイマス。

今年もまた、自動的にその時期が近付くとクリスマスソングがあちこちから聞こえてきます。
セットされた目覚まし時計のベルのように。

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