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『夢で逢えたら 大瀧詠一作品集 Vol.3 / Various Artists』 [ナイアガラ]

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ども。
下町のナポレオンフィッシュこと、都市色だす。


前回に引き続いて、
夢で逢えたら』関連のシングルを取りあげたいと思います。

題して、“春の夢逢えまつり”。
別に白いお皿とか、プレゼントしませんけどね。

今回取り上げるのは『夢で逢えたら VOX』と同時発売の『EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」』のアナログ盤です。
大瀧さんの作品集の第三弾はなんと、“夢で逢えたら”尽くし。
この曲は、発表当初はそれほどの知名度は無かったのですが、ジワジワと音楽ファンの間で愛されて、語られてきました。
そして、
1976年以降、古今東西の様々なシンガー、グループがこの曲を歌い継いできました。
その楽曲達を一堂に会したコンピレーションが遂に登場。
レコード会社、レーベルの枠を取っ払い、集まった楽曲数、五万曲!

アッと驚く為五郎~!

サ~バ言うなコノヤロー!
おっと失礼、86曲
CD4枚組の大作&労作です。

まさに“夢で逢えたら”の金太郎飴状態

というか、

ドキッ 丸ごと夢逢えだらけのコンピレーション!だす。

毒を喰らわば~、いえ、失礼。
これだけの曲群を一気に聴いたら本当に夢にまで出てきそうな勢い。

眠っていたら、いつの間にかベッドごと滝から流されていた美女のジャケットも素敵だす。


世界中を見渡してもこれ程のコンピはどこにもナイアガラでしょう。
コミックソング集のコンピじゃないんだから。
でもユーモアを好み、
前代未聞、空前絶後が好きな大滝さんは天国で微笑んでいることでしょう。

そんな不思議なコンピレーションと同時発売のアナログ盤を取り上げます。
86曲から厳選された『夢で逢えたら』を5曲、レコードの溝に刻んでます。
よりぬき 夢で逢えたら”という訳です。
このレコードは12インチで、ミニアルバムかもしれませんが、
勝手に12インチシングルとカテゴライズして紹介します。

尚、このレコードはソニーが再び自社で製造するアナログレコードの第一号です。
同時にビリー・ジョエルの『ニューヨーク52番街』もアナログで発売されました。
これはソニーの世界初CDの国内作品第一号が『ロングバケーション』と『ニューヨーク52番街』だったことに倣って(でも、今更ビリー・ジョエルの超ベストセラーアルバムをレコードで買い直す方がどの位いるのか甚だ疑問ですが・・・・)。


まずはA面。
一曲目は大滝詠一さん自身によるセルフカヴァーの『夢で逢えたら』。
これはお亡くなりになった翌年の12月にリリースされた、初のオールタイムベストアルバム『BEST ALWAYS』で初披露されました。
いわゆる“死後公開”物件。
最期の最期で伝家の宝刀を抜いた、と言う感じでしょうか。
ご存命中だったら聴くことが出来なかったであろう内容なのでフクザツな気持ちもありますが、
こんな素晴らしいセルフカヴァーを聴かずに死ねない、と思える程に僕はこの大滝さんが歌う『夢で逢えたら』が気に入っています。
大滝さんの歌唱の素晴らしさが溢れています。
間奏の語りも照れ屋な男の誠実さが滲み出ています。
堪りません。
このセルフカヴァーが録音された時期については明記されていません。
いつなんでしょうね。
この曲の7インチシングルがベスト盤が出たときに抽選でプレゼントされたのですが、応募してハズレただけに、今回のアナログ盤は嬉しいです。
でも7インチ欲しいです。
下さい、誰か。
待ってま~す!

2曲目はラッツ&スターによる『夢で逢えたら』。
男性の歌唱によるこの曲のカヴァーは女性版に比べて極端に少ないのですが、
このカヴァー版が売り上げとして最大となり大ヒットしました。
大滝さんを師と仰ぐ鈴木雅之さんの想いが伝わって来ます。
ブラックコンテンポラリー風味のメロウな夢で逢えたらです。


3曲目はシリア・ポールさんの『夢で逢えたら』。
こちらは1987年の吉田 保氏によるリミックスバージョンです。
1977年版よりも深いエコーがさらにミステリアスでロマンティックなり。

B面に移って。
一曲目はいきものがかりのヴォーカル、吉岡聖恵さんのカヴァーバージョン。
放牧中のお仕事。
シリア・ポールさんのオケを利用して歌っています。
当代の人気女性ヴォーカリストの歌声で新しい魅力の『夢で逢えたら』が聴こえます。
可愛らしい歌声。
いきものがたりについてそれほど詳しくはないですが、好きです。
イイ曲有りますね。

トリを飾る、二曲目は吉田美奈子さんの新録の『夢で逢えたら』。
アルバム『フラッパー』(1976)収録のオリジナルバージョンから42年経った『夢で逢えたら』。
美奈子さんのセルフプロデュース。
アレンジは森 俊之氏。
録音は実兄の吉田 保氏が担当。
森氏によるエレキピアノの伴奏で唄われる新しい『夢で逢えたら』。
熟成された深みのある大人の女性の響きが伝わるしっとりとしたララバイ。
エンディングの美奈子さんのラ ラ ラ~にもウットリ。
どこまでも伸びやかに自由に歌声が舞います。
素晴らしいカヴァーバージョン。
美奈子さんのフルートの演奏が聴ける『指切り』(大滝詠一ファースト)から45年以上。
彼女の大滝さんへ万感の想いが伝わって来ます。

まさに不朽の名曲、ラブソング。
ナイアガラ・ロマンティック・クラシックソング。
このレコードを聴いてまた素敵な夢が見られそうです。

きっとこのコンピレーションを元にこれからも新しい『夢で逢えたら』が生まれて来そうですね。
楽しみです。

『夢で逢えたら 大瀧詠一ソングブック Ⅲ』《SRJL 1120》〈作詞・作曲:大滝詠一〉【2018】


EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: CD



EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(完全生産限定盤) [Analog]

EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(完全生産限定盤) [Analog]

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: LP Record



夢で逢えたら

夢で逢えたら

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: CD



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『夢で逢えたら/シリア・ポール』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
都市色です。

『03’54’’』ブログの時間です。

と、何事もなかったかのように土曜日から再開しています。
そこんとこよろしく。

ハイ、今宵も素晴らしいシングルを紹介しましょう。

今年も3月21日はナイアガラ。
何も無いことはナイアガラ。
今回はシリア・ポールさんの1977年に発表されたアルバム『夢で逢えたら』の40周年記念盤『夢で逢えたら VOX』から、
シングル盤の『夢で逢えたら』を取り上げます。
このVOXはCD4枚、LP2枚、そしてシングル盤2枚という大ボリューム。
大滝さん関連の作品として、単体のアルバムでこれだけの容量はありませんでした。
『夢で~』はシリアさんのファーストアルバムです。
最後にCD化されたのが1997年の3月21日で、それ以後は単体では廃盤状態が続いていたので、
待望の再発でした。
ちなみに僕は1997年版のCDは2枚持っていて、1枚はシールドです。

はじめてこのアルバムを聴いたのは1997年でした。
1976年に吉田美奈子さんの歌で発表された『夢で逢えたら』の翌年に発売された、
ナイアガラレーベルからのアルバム。
オリジナルマスターからのCD化は初。
思い返せば大滝さんがアルバムまるまる1枚手掛けた女性シンガーのアルバムとしての第一弾。
大名曲『夢で逢えたら』を中心に、ナイアガラゆかりの楽曲とガールポップのカヴァーで構成されたオーソドックスな構成のアルバム。
大滝さんのプロデュースの下、
福生45スタジオで録音され、
分身の笛吹銅次によるエンジニアリング、
ストリングスは達郎さん。
120%ナイアガラな世界。
逆に言うとそれ以外の余計なモノが無い。
ナイアガラというガラパゴスな世界が70年代の日本のロック/歌謡曲のフィールドを見事にシャットアウトしています。
当時の流行や売れ線を全く無視した世界。
ディスコブームもパンクも関係ありません。
アルバムにはガールポップへの深い敬愛の念がストレートに深く刻印されています。
大滝さんの好きなモノが詰まった、純度の高いサウンド。
とても貴重だと思います。
大滝さんにとってはレーベル経営が大変な時代でありましたでしょうが、
この時代にこういう音楽が残せたことは大変有意義だったと思うのです。
その純度の高さは、21世紀の今こそ評価されるべきだと思うのです。
アナログレコーディングの音質の素晴らしさも。
プロデューサー、大滝さんの仕事ぶり。
スペクターサウンドへの挑戦。
笛吹銅次による魅惑のエコー。
達郎さんのストリングスアレンジメントの流麗さ、
そして、歌手・シリア・ポールさんの魅力。
モコ、オリーブ、ビーバーの“オリーブ”ことシリアさん。
その魅力とは、清涼感のあるミステリアスさ。
美貌は勿論のこと、歌声も美しいし。

シリアさんの美しさが今の僕に余計にグッと来るのは、
最近僕がインド映画を沢山観る機会があったからかも。
『プレーム兄貴、お城へ行く』、
『バーフバリ 伝説誕生』&『バーフバリ 王の凱旋』を観まして、
インドの女優さんの圧倒的な美人ぶりに感激したのです。
大きなスクリーンで見惚れてました。
作品自体どれもメチャクチャ面白かったのですが。
シリアさんもインドの国籍で、
エキゾチックな容姿、大学も出られていて知的でノーブルなムードが感じられますね。
今回のデラックス盤でのブックレットでシリアさんの写真が多く掲載されているのですが、
もう、それはそれはとってもお綺麗なんです。

アルバムのジャケットも好きです。

という訳で、シリアさんの『夢で逢えたら』のシングル盤。
勿論今回のVOXに入っているシングル盤です。
まさか手に入るとは。
昨年のナイアガラ 45rpm VOXには入ってなかったので。
実物にはグッときました。
さらにプロモーションオンリーのモノラル盤も入ってます。

A面の『夢で逢えたら』をターンテーブルに乗せて、
再生ボタンを押して、盤に針を下ろす時はそれはそれはドキドキしました。

今更判り切った事ですが、イイ曲です。
改めて、春の訪れを予感させる、香しき魅惑のポップミュージックに酔いしれました。
何度も聴いているのに、聴くたびにうっとり。


吉田美奈子さんのバージョンも勿論好きですし、
シリアさんのもイイですよね。

今回のVOXにはオリジナルミックスに加えて、ONKIO HOUSEでのミックス、
そして吉田 保氏による1987年のミックスが収録されています。
ONKIO HOUSEの方はオリジナルミックスの以前に作られたのですが、
オリジナルミックスはサウンドシティとフリーダムスタジオで制作されました。
やはりONKIO HOUSEの音はオリジナルの方を聴きなれている所為もあるのか、やや音が硬い気がしました。
まぁ、素人の感想ですが。
そしてロンバケ以降のソニー時代の座付きエンジニアである吉田 保氏による87年ミックスはまさにロンバケでのカラフルな音が聴こえてきますね。
様々なミックスの音の違いを通じて大滝さんのポップスへの理想を追い求めていくパワーを感じない訳には行きません。
ブックレットにはレコーディング日誌も一部掲載されていて録音の苦闘の跡が伺えて大変興味深いです。

話は戻りますが、今回のブログで取り上げているシングルの『夢で逢えたら』。
シングルバージョンはロンバケのミックスが行われた六本木のソニースタジオでされています。
ステレオ、モノラル両方ともシングルバージョンはこのスタジオで行われており、
70年代からすでにロンバケの青写真は見えていたかも、知れません。

シングルで聴く『夢で逢えたら』、最高です。
レコードの音の良さが伝わって来ます。

今回のアナログ盤はロンドン、メトロポリススタジオにおける最新ハーフスピードカッティングマスターを使用した180g重量盤仕様という贅を尽くした内容です。


B面は『恋はメレンゲ』。
イーディ・ゴーメの『恋はボサノバ』(バリーマン&シンシア・ワイル作)にインスパイアされた曲でオリジナルは大滝さんの『ナイアガラムーン』の収録曲のカバー。
リズムの面白さがフィーチュアされた可愛らしい曲ですね。
バックコーラスのシンガーズ・スリーも大活躍。
そういえば、2月に取り上げた大滝さんのシングル『ブルー・ヴァレンタインズデイ』のB面も“メレンゲ”の歌でした。

もうとにかくこのシングル盤は夢見心地なんです。

聴いてると、歌詞のごとくに 春風がそよそよと右の耳を撫でてくれるようです。
夜霧のようなエコーの響き。
素敵な夢の中へ誘ってくれるようです。


まさに、春宵一刻値千金なり。

最後に、

僕がリアルタイムで覚えているシリア・ポールさんと言うと、
1989年頃、FMのラジオ番組を担当されていて、
その番組に元春が出演したことがありました。
アルバム『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』を出した頃で、
そのプロモーションで出たのだと思います。
そのときに、元春はシリアさんにアルバム『夢で逢えたら』が好きだったことを話していた記憶があります。
今回のブックレットには、シリアさんへの萩原健太さんによる最新インタビューが掲載されていますが、そのラジオ番組は『サウンドマーケット』だと判りました。
健太さんは番組の構成を担当されていたのです。



ハイ、そんな訳で今回の『03’54’’』は
3分34秒の『夢で逢えたら』を紹介しました。

良き夢を・・・・。


『夢で逢えたら』《LK-37-E》〈作詞・作曲:大瀧詠一/編曲:多羅尾伴内/ストリングス編曲:山下達郎〉(03’34’’)【1977】


夢で逢えたら

夢で逢えたら

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
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EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(完全生産限定盤) [Analog]

EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(完全生産限定盤) [Analog]

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
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EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

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  • 発売日: 2018/03/21
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『Blue Valentine's Day/大滝詠一』 [ナイアガラ]

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どうもどうも。
余りの寒さにブログの更新も滞りがちであります。
っ むさのせい!

早いモノでもう二月。
そして半ば。
気が付けば今日はヴァレンタイン。
まぁ、今年も平穏無事に通り過ぎて行くだけです。
“ヴァ”の字もありません。
仕事帰りにサンマルクへ寄っていつものようにコーヒーとチョコクロを食べただけ。
チョコクロ美味しいですね。

という訳でせっかくなのでこのシングルを取り上げましょう。

ハイ、大滝さんの『ブルー・ヴァレンタイン・デイ』です。
40年前、1978年の2月に出たシングルです。
前年の12月に出た『ナイアガラ・カレンダー '78』からの後発シングル。
一年、12か月を12曲のポップソングに仕立てた、大滝さん渾身のコンセプトアルバム。
縦横無尽のアイディアがサウンドに溢れた楽しいアルバムです。

今回ご紹介するシングル盤は勿論、昨年の3.21に出た、『NIAGARA 45RPM VOX』からの一枚です。
遅れてきたナイアガラーには70年代のコロムビア時代のシングル盤なんて手が届きませんでしたので、こうした復刻は実に有難いことです。感謝感謝。

そんな訳で、シングルA面の『ブルー・ヴァレンタイン・デイ』は《二月》の歌。
エルヴィスの『ブルー・クリスマス』からアイディアを着想して作られた曲だそうです。
70年代のナイアガラはドライでノヴェルティ色の強い楽曲が多いのですが、一転して断トツにメロディアスな作品。
スローバラード調で、大滝さんのメロディメイカーぶりが冴えわたります。
アコースティックギターとコンガの淋しげな演奏、そしてブルースハープの哀愁の調べ。
“ちぇるしい”こと大滝さんの歌唱も素朴で、フラれた気持ちがグッと沁みてきます。
達郎さんのストリングスのロマンティックな響きが切なく。
数年後に今度は達郎さんはクリスマスを題材に恋に破れた男の哀愁を歌います。
そういえば、『ブルー~』の歌詞にある ♪ ハートのチョコ とは、不二家ハートチョコレートのコトなのかしらん。



『NIAGARA 45RPM VOX』には一般に市販されていないプロモーション盤のアナログも収められていて、『ブルー~』のモノミックス(A面)とカラオケ(B面)を配してます。


B面は『お花見メレンゲ』。
二月の次は三月の歌です。
ダジャレやゴロ合わせの歌詞が愉しい大滝さんの朗らかな楽曲。
メレンゲとはリズムの種類のこと。
ユニークなビートにウキウキと高揚する気持ちが表れています。
エンディングでは歌詞の♪ トチッた に合わせて演奏が不意にミスしたように終わるのが面白いですね。大滝さんらしいヒネリの効かせ技。。
キングトーンズの陽気なコーラスもイイですね。
唄うのは“遠山桜吹雪”金五郎こと大滝さん。
モノミックスです。

70年代中期の大滝さんはコロムビアとの年間四枚という無茶ぶりな契約の履行の為にハードなスケジュールでレコーディングを強いられていました。
今から考えると短期間でよくぞこれほど濃厚なアルバムが出来たものだと感心してしまいます。
今聴いても面白いです。
70年代のナイアガラの持つ、のんびりとした、朗らかな、陽気なムードが今ではとても貴重で聴いていて心が安らぐのです。
この時代にはまだ大滝さんのコトは勿論知らないのですが、自分の幼少時代が70年代中期に該当するので何だか懐かしいのです。
大滝さんの唄声もとっても優しいですよね。

さて、2018年の来たるべき3月21日には勿論大滝さん関連の再発が予定されているのですが、これがまた凄い内容です。
ちょっと怖いくらい。
夢に出てきそうなくらい。
おとろしい・・・。


『ブルー・ヴァレンタイン・デイ』《LK-66-E》〈作詞・作曲:大瀧詠一/編曲:多羅尾伴内/ストリングス・アレンジ:山下達郎〉(03’20’’)【1978】



EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
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Best Always

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『がんばれば愛/クレージー・パーティー』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
約ひと月ぶりの更新となりました。
二月~三月は仕事の繁忙期でありまして、帰宅するとご飯を食べたらバタンキューの毎日でした。
ようやく四月になって少し落ち着いてきました。

これからも少しづつマイペースで更新して行く筈ですので、よしなに。

まずはこのシングルです。

久々のアニメソング。
プロ野球シーズン開幕!という訳で。

アニメーション映画『がんばれ!! タブチくん』の第二段『激闘ペナントレース』のテーマソングです。
タイトルは『がんばれば愛』。

『がんばれ!!タブチくん』は勿論当時、西武ライオンズの一員だった田淵幸一選手をモデルとした、
いしいひさいち先生による四コマ漫画でした。
この漫画の単行本が当時、自宅にありました。
恐らく父親が買ってきたのだと思うのですが、これを読みだしてハマりました。
小学校低学年の頃の僕です。
野球について、ましてやパ・リーグについての知識は無に近いほど乏しかったにも関わらず、子供ながらに楽しかったのです。
実在の選手をコミカルに描いているという、以前にその絵柄の面白さに魅了されたのだと思います。
少し大人になってから読み返してもやはり面白いのです。
ここからいしいひさいちワールドにのめり込み始めていきます。
同時期に始まった『おじゃまんが山田くん』に夢中になるのも時間の問題でした。

勿論、このアニメのテーマソングを拙ブログで取り上げない筈がありません。
いしいひさいち先生への想いも語っています。
ホント偉大なる四コマ漫画家なり。

それはそれとして、
このアニメのテーマソングは不思議とずっと記憶に残っていて良く覚えていました。

そしてこの曲を作曲したのが何と大滝詠一さんだと判ったのは20代の初めでした。
吃驚しました。
1995年にリリースされた『大滝詠一作品集 VOL.2』にこの曲が収録されていたのです。
この曲が作られる経緯は大滝さんご本人の解説に詳しいです。

ここで“いしいひさいち”と“大滝詠一”という個人的に大好き過ぎる方がリンクして嬉しかったです。



作詞は大滝さんとCМソングで数多く共作した伊藤アキラさん。
プロ野球の世界と全く関係ないナンセンスな言葉遊びが展開されていますが、
いしいひさいちワールドと何だか繋がっている気がしてイイ塩梅です。
伊藤さんの歌詞を元に編み出した大滝さんのメロディはお得意のお囃子ポップス風に。
朗らかでキャッチ―な旋律が楽しいです。
『ゴー!ゴー!ナイアガラ』(アルバムの)辺りの曲調を髣髴させます。
アレンジは大滝さんによるものでは無く、乾 裕樹氏が担当していますが、コーラスは大滝さんの多重コーラスで展開されています。だから多分にナイアガラっぽくてユーモラスです。
この曲のコーラスも聴きどころです。
リードヴォーカルを務めているのがスターダスト・レヴューの根本 要さんで、これまた驚きです。
なんとまぁ、豪華な組み合わせ。
この作品での曲想が翌年(1981年)に発表される『君は天然色』で活かされているのは後々判ってきたことです。間奏のところとか、リズムとか似ていますね。
『がんばれば愛』を含め、70年代からの様々な試行錯誤の成果が『ロング・バケイション』に込められているのです。

B面は『涙の誘惑ストリート』。
マイナー調の歌謡ポップスって感じの作品。
作詞:岡田冨美子、作曲:鈴木キサブロー、編曲:乾 裕樹
根本さんのヴォーカルはこ歌謡メロと実に相性が良いです。


ハイ、今回このシングルを取り上げたのはプロ野球開幕だから、というのは世を偲ぶ仮の姿、
本当は、大滝詠一名義の新作アルバム『DEBUT AGAIN』がリリースされたからに他なりません。
このアルバムに対する複雑な感情は、レコードコレクターズのアルバム特集号での安田謙一さんによるレヴューが代弁して下さっています。有難いです。
このリリースを大滝さんはどのようにお考えなのだろうと、言う気持ちは勿論死人に口なしなので判りません。
萩原健太さんによれば、このような未発表音源については《死後公開だな》というコメントをされていたと、雑誌のインタビューで知りました。
イロイロ考えますが、結局音楽というモノは作者の考えていた意図とは無関係にリスナーへ聴かれていくのだと改めて思いました。
どんなに完璧主義な音楽家でもリスナーの耳までコントロールすることは難しいのだと思います。

そんなモヤモヤした思いをよそに、『DEBUT AGAIN』は清々しいほどに歌手・大滝詠一の魅力を堂々と響かせています。
もうどうでも良くなってしまうほど。
初回盤のDISC-2での通称《リハビリ・セッション》でののびのびと快調な唄いっぷり。
いち音楽ファンとして、ロックンロール・ラヴァ―として歌と演奏を楽しまれているのが見事に記録されています。

今後、このような未発表音源の公開がさらに実現されるのか判りませんが、日本の歌謡史上もっとも数奇な音楽家の存在への興味はまだまだ尽きないのです。


それにしても、プロ野球のこと、全然書いてませんね。
申し訳ない。
また今年も友人と観戦したいなぁ、と思ってます。


『がんばれば愛』《DKQ1082》〈作詞:伊藤アキラ/作曲:大滝詠一/編曲:乾 裕樹〉(04’04’’)【1980】



DEBUT AGAIN(初回生産限定盤)

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2016/03/21
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Best Always(初回生産限定盤)

Best Always(初回生産限定盤)

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  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2014/12/03
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A LONG VACATION 30th Edition

A LONG VACATION 30th Edition

  • アーティスト: 大滝詠一
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2011/03/21
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大瀧詠一 SONGBOOK2

大瀧詠一 SONGBOOK2

  • アーティスト: レノン=マッカートニー,松本隆,萩原哲昌
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1995/03/24
  • メディア: CD



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『12月の雨の日/はっぴいえんど』 [ナイアガラ]

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こんばんは。

大瀧詠一さんの命日に、はっぴいえんどを。

あれから一年。
その不在の大きさを痛感する日々でした。
代替不能の才能。

続きを読む


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『♡(ハート)じかけのオレンジ/大滝詠一』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
大滝さんの特集です。

ところで、大滝詠一さんってどんな方なのでしょう。
このブログを読んでいる方でも大滝さんについて知らない方もおられるかもしれませんので、
とある本から引用して、簡単に略歴をご紹介しましょう。


日本ポップス界の〈白野戸鈴聚楽〉

'79年『一日一嘘運動』推進委員となり、その一嘘一顔足に注目を浴びながら、
昼寝の最中、'78年『趣味の演芸』に発表した『バカンス研究』が、
笑学館新人賞を受け、ドラエモン・バッジをもらう。
’80年には続編『バカンスンナ研究』を発表するが、まわりにバカにされる。
しかし翌'81年『ナガナガバカンス研究』は、集栄社新人賞を受け、
プレイボール大型ヌード・ポスターをもらう。
'82年『半日十嘘運動』邁進運動委員に昇格、現在に至る。《1982年当時》

如何ですか?
お判り頂けたでしょうか。

さて、今回ご紹介するのは『♡じかけのオレンジ』です。
ご存じ、1982年に発表された“ナイアガラ・トライアングル Vol.2”からのシングルカット。
《ナイアガラ・トライアングル》という企画は大滝さんが新しい世代のミュージシャンを紹介するというコンセプト。
Vol.1の達郎さん&銀次さん、そしてVol.2の元春&杉さんといい、全員が今も現役で音楽活動を続けているという事実に大滝さんの先見性、慧眼ぶりを感じない訳には行きません。
どちらのアルバムも豪華でバラエティに富んだ内容。
ホストである大滝さんはVol.1では『ナイアガラ音頭』という、その後のレーベルの運命を裏付けるようなカルトな一曲を発表しましたが、Vol.2は一転してうっとりするほどメロディアスな楽曲を連打します。
アルバムのラストを飾る一曲が『♡じかけ~』であります。

エヴァリー・ブラザーズの『夢を見るだけ』にインスパイアされたような、
ミディアムでソフトでドリーミィなメロディ展開。
少し非現実的なシチュエーションで描かれるラヴソング。
強いお酒のせいで現実と夢との境界が曖昧になり、夢にまで見た憧れの女性との妄想が膨れ上がっていきます。
遊び心のあるサウンド・エフェクトを随所に挟み込みながら、魅惑の音像が繰り広げられます。
アレンジャーはCHELSEA。
『それはぼくぢゃないよ』以来の登場。
因みに曲の終わりにはアルバムで聴けたサウンドエフェクトはカットされています。

この『Vol.2』での“OHTAKI'S SIDE”は四曲ですが粒ぞろい。
どの曲も甲乙付けがたいほど大好きです。
でも一番好きなのは『白い港』です。

B面は『ROCK'N'ROLL 退屈男』。
大滝詠一 with JACK TONES”名義での作品で、アルバム未収録。
JACK TONESは『GO! GO! NIAGARA』以来の登場ですね。
基本的に第二期ナイアガラはメロディータイプ路線と云われていますが、ノヴェルティ路線も皆無だった訳じゃありません。
第一期ナイアガラを髣髴させるユーモラスな怪作。
『うなずきマーチ』も同時期の作品ですね。
評論家も逃げ出すほどの熱狂的な映画マニアである大滝さん。
市川右太衛門、片岡知恵蔵、小林 旭、石原裕次郎諸氏へのDEDICATIONがクレジットされています。
“旗本退屈男”といっても今のお若い方には通じないでしょうね。
ダジャレとゴロ合わせのナンセンス極まりない歌詞もサイコーです。
こういうセンスで歌詞を書く人は今の世にいないでしょうね。
『恋の汽車ポッポ 第二部』の“お囃子ポップス”をさらにマッドに発展。
こちらも凝りに凝ったサウンド・プロダクションで聞き飽きません。
ロックンロールを知り尽くした男ならではの頓智が炸裂。
メロディアスな曲を書ける人は案外多いですが、こういう面白い曲が書ける人はそうそう多くはありません。
どちらも書ける人はさらに少ないでしょう。
アレンジャーは宿霧十軒。

先日の日曜日、大阪の十三にあるシアターセブンで“バンヒロシ大学”というイベントがありまして、参加してきました。京都のお座敷ロッカー、バンヒロシさんが主催し、ロック漫筆家の安田謙一さんも講師として参加する定期イベント。
今回は『ナイアガラの瀧に打たれて』という事で、大滝さんについてのトークショーでした。
この内容は大滝さんがお亡くなりになる前から企画されていたそうです。
三月に『EACH TIME』の30周年盤が出るのでそれをネタにイベントをするはずが追悼特集に結果としてなってしまったそうです。
特別ゲストとして70年代から大滝さんと親交の深かった音楽評論家の湯浅 学さん登場。
湯浅さんの当時の回顧を中心として大滝さんの活動を振り返る内容でした。
貴重なお話が多く、大変面白かったです。
そのときに安田さんが仰っていたことですが、
大滝さんのこうしたノヴェルティソングは“コミックソング”ではない、と。
音楽的にしっかりと構築されたユーモアソングだと。
だから『ナイアガラ・ムーン』も『レッツ・オンド・アゲン』も歌詞の内容は1970年代当時の流行や社会風俗を歌ってるけど全然古びていませんよね。
未だに先鋭的です。

イベントの最後で、ナイアガラ・レーベルの特徴でもある超お宝プロモ盤の『ペパーミント・ブルー』の7吋をポータブル・プレイヤーで再生し、会場の全員で拝聴しました。
再生機としてはイマイチなのにも関わらず、音圧の高いナイアガラ盤のモノラルによる高音質で名曲が会場に轟きました。
壮麗な迫力。
今もあの時の音が心の中に余韻として残っています。
聴き終ったあと大きな拍手が起こりました。
本当にお宝なのでした。

それでは次回もお楽しみに。

『♡じかけのオレンジ』《07SH 1133》〈作詞::松本 隆/作曲:大瀧詠一/編曲:CHELSEA〉(02’51’’)【1982】


ナイアガラトライアングル vol.2 30th Edition

ナイアガラトライアングル vol.2 30th Edition

  • アーティスト: ナイアガラトライアングル
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2012/03/21
  • メディア: CD



大瀧詠一 Song Book I-大瀧詠一作品集Vol.1(1980-1998)-

大瀧詠一 Song Book I-大瀧詠一作品集Vol.1(1980-1998)-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2010/03/21
  • メディア: CD



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『恋の汽車ポッポ/大瀧詠一』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
大滝詠一さんに哀悼の意を表明して、拙ブログで特集をしたいと思います。
兼ねてから企画していまして、3月くらいに行おうと思っていたのですが、そのときは仕事が毎日忙しくて、ブログどころじゃありませんでした。

そんな多忙な3月でしたが、21日は上京してソニーの乃木坂スタジオで行われたお別れ会で献花へ参加しました。そのときに頂いたポストカードです。

スキャン0277.jpg 

大晦日に舞い込んできた悲しい知らせ、青天の霹靂ともいうべき一大事件。
もう何も手に着かず、混乱していました。
馴染みの音楽友達から電話が掛ってきて、その彼と大滝さんのことについて語り、不安を紛らわせようとしていました。
あの日から、ずぅっと、ほぼ毎日毎日、頭の中で大滝さんについて思いを巡らしていました。
これまで以上に。
ぼんやりとですが。
答えの出ない問いを考えているような。
これまでも有名人の訃報には多かれ少なかれショックを受けてきましたが、大滝さんの死は自分でも吃驚するほどの衝撃でした。
その存在感の巨きさ。

大滝さんのお蔭でこのブログを書いているようなものです。
このブログのURCじゃないや、URLは〈http://talkingscarlet45.blog.so-net.ne.jp/〉ですが、
45という数字は勿論、シングル盤の回転数であり、大滝さんの70年代の自宅スタジオ名〈FUSSA45 studio〉から肖ってます。

あれから約四か月、少し気持ちも落ち着いてきました。

という訳で大滝さん特集の第1回目は『恋の汽車ポッポ』。
記念すべきファーストシングル。

この曲は大滝さんのファーストアルバム『大瀧詠一』にも収録されています。
大滝さんの音楽に触れたのは16歳の時。
それが『大瀧詠一』が先だったか『ロング・バケーション』が先だったか、覚えていません。
ちなみにロンバケは『さらばシベリア鉄道』が入ってない奴です。
しかしどちらも数えきれないほど聴きました。
もう判んなくなっちゃうほど聴いてます。
これからもきっと、ずっと。

大滝さんの《ファースト》は、元々シングル6枚から成る『オムニバス』というアルバムが構想されていたようですね。
アメリカン・ポップス黄金期のシングル盤主体として、アルバム制作に立ち返ろうとする大滝さんらしいアイディア。
はっぴいえんどの世界観と逆行しています。
だからこそのソロ。

なのでサウンドもモノラル録音。
ジャケットにも明記されています。
70年代初頭にモノラルなんて、時代錯誤だったかもしれませんが、こだわりが貫かれています。

サウンドはCCRを意識したアーシーなロックンロールですが、リトル・エヴァの『ロコモーション』、そしてニール・セダカの『恋の片道切符』と地続きのポップス。
そして最後は『1969年のドラッグレース』へ。
作詞は勿論松本 隆さん(江戸門弾鉄名義)。
70年代初頭、アメリカのシンガーソングライターブームで脚光を浴びていたジェームズ・テイラー、そしてキャロル・キング。
かつて60年代初頭にガールシンガー兼作曲家として活動していた頃からキャロル・キングの音楽に親しんでいた大滝さんとしては原点を省みる契機だったのでしょう。
イントロが実に『ロコモーション』であります。
バッキングははっぴいえんど。
ですが、ドラムを叩いてるのは細野さん(宇野主水名義)。
そしてベースが大滝さん(南部半九郎名義)。
大滝さんの歌声はバンド時よりも素直に伸び伸びと唄ってる気がします。
鈴木 茂さん(ほしいも小僧名義)のエレキギターも切れ味抜群。
後にアルバムに収録されるのは再レコーディング版ですがそちらはコーラスにシンガーズ・スリーを迎えてのお囃子ポップス仕立て。

B面は『それはぼくぢゃないよ』。

ある晴れた早朝、恋人との微睡みのひとときをスケッチしたような抒情派ミディアムバラード。
松本氏の描く、朝の静寂の中の情景の素晴らしさ。
聴いていて頭にイメージが広がります。
このコンビは本当に最高。
メロディと歌詞の密接な繋がりを感じます。
この曲は大滝さんが殆どの楽器を一人で演奏していますが、ペダル・スティールは駒沢裕城氏が演奏しています。アレンジャーは“ちぇるしぃ”。大滝さんの変名です。
大滝さんの弾く12弦ギター、そして駒沢氏のペダルスティールが美しい朝ぼらけを演出しています。
駒沢氏は後に多羅尾伴内楽団で大活躍しますね。
この曲もシングルバージョンとアルバムバージョンの二種類存在します。
シングルバージョンは曲が生まれて間もなくて、全体的に覚束ない感じが魅力です。
起き抜けでまだ眠気が残っていて、シャキッとしていない感じかもしれません。
アルバムバージョンは再レコーディングされており、より歌も演奏もこなれて完成度が高く、大滝さんも自画自賛する出来です。
抑揚の見事さ、瑞々しい歌声、歌手・大滝詠一の非凡さが滲み出ています。

ただ一つ、大滝さんの訃報を聞いた後では、歌詞の中に《林檎》というフレーズが紛れていて少しドキッとします。

両面ともエンジニアは吉野金次さんが担当しています。
70年代の日本のロック/歌謡界での最重要エンジニア。
去年、元春の1982年の名盤『サムデイ』の全曲演奏ライヴがあり、その関連DVDの映像で現在の吉野金次さんをお見かけすることが出来ました。一時期病気で大変な状況だったそうですが、元春と元気に対話されていました。

音のプロフェッショナル、吉野さんの温かみのあるアナログ・サウンドが『大瀧詠一』には満ちています。
同じく吉野さんが関わられた細野さんの『HOSONO HOUSE』(1973)にも通じていますね。
どちらもエヴァ―グリーン。

奇しくも、この記事を更新出来たの4月19日はレコード・ストア・デイ。
レコードとレコード屋さんの為の記念日です。
良いレコードとの出会いがありますように。

それでは次回の大滝詠一特集をお楽しみに。

『恋の汽車ポッポ』《BS-1465》〈作詞:江戸門弾鉄/作曲・編曲:多羅尾伴内〉(02’13’’)【1971】



大瀧詠一

大瀧詠一

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
  • 発売日: 1997/11/04
  • メディア: CD



大瀧詠一

大瀧詠一

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2012/10/03
  • メディア: CD



大瀧詠一 Cover Book I-大瀧詠一カバー集Vol.1(1978-2008)-

大瀧詠一 Cover Book I-大瀧詠一カバー集Vol.1(1978-2008)-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2010/03/21
  • メディア: CD



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『うなずきマーチ/うなずきトリオ』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
連夜の大滝さんの特番に敬意を表して。
うなずきトリオを取りあげましょう!
ナイアガラ トライアングルの好敵手。

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『A面で恋をして/ナイアガラ トライアングル』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
今年の3・21はナイアガラ トライアングルVol.2の30周年記念盤の再発でした。
30周年記念盤には1982年の3/21にリリースされたオリジナル版の最新リマスターバージョンと、純正カラオケ音源集の二枚組。

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『台風13号/布谷文夫』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
九月ですね。
秋の気配は台風と共に。
昨日から今日にかけまして大型の台風が日本を四国〜中国地方を縦断しております。
被害に遭われました皆様にはお見舞い申し上げます。
接近した台風は12号。

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