So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

『Buddy / 恋しくて/小沢健二』 [フリッパーズ]

sc00065cfe.jpg

こんばんは。
小山田圭吾氏を迎え撃つはご存知、小沢健二氏。
前回のコーネリアスのシングルと同時期にリリースされた両A面シングル。
僕が持っているのはアナログ盤でして、奇しくもコーネリアスと同様二枚組リリースでありました。
コーネリアスは12inch、オザケンは7inchですが。
この二人がかつて同じ釜の飯を食った間柄だと知っている人がどれだけいるのでしょうか。

この時期のオザケンはニューアルバムを期待するファン(僕も含む)を尻目にシングルを連発していたと云う印象が強いですね。
一方シングルファン(やっぱり僕を含む)には堪らないモノがありました。
「LIFE」「球体が奏でる音楽」(ミニアルバム)以降、様々なサウンドアプローチで新しい音楽スタイルを模索しているのかな、という気がしました。
正直なところ、当時はそれぞれの作品がバラバラで散漫な印象を持っていたのですが、その後、新作を待ちくたびれて当時のシングルを何度も聴き返しているうちのこの時代のシングル、それぞれのクオリティの高さを再認識した次第。
この時期の良さってありますね。
大切なことはいつも後から気づくものです。

さて、
このシングル、タイトル曲はヒップホップですね。
夏向けの明るいブレイクビーツ。
キャノン・ボールアダレイによるゴーカイなSAXのブロウのサンプリングのイントロ!



リリックの饒舌さ、ユニークさはやはり彼の独壇場ですね。
軽快なサウンド。
ヒップホップなれど時代の古さを全く感じさせないですね。
ジャズの演奏からのサンプリング。歌詞にサンプリングソースが明記されています。このように制作クレジットに元ネタが表記され出すのも90年代終わり頃からでした。
この曲は口ロロがカヴァーしたら面白いですね。

KOISHIKUTE.jpg

B面は『恋しくて』。
タイトル通りの切ないラブソングで、とても好きな曲です。
失恋の痛手をサラリ&グッとくる言葉で紛らわせています。
素晴しい。
やっぱりオザケンの詩人としての非凡さが感じられますね。
プリンスが書いたバングルスの名曲「MANIC MONDAY」のフレーズで甘美な空気感をちょっと滲ませたりして。

♪いつも いつも/君が恋しくて/
 泣きたくなる訳なんかないよ/
  思い出すたび/何か胸につっかえてるだけ/
  それで何か思っても/もう伝えられないだけ/baby!

インディーズで活動していたニーネと云うミュージシャンがこの曲をカヴァーしていましたね。

sc0007718d.jpg

ディスク2のC面はセンチなジャズ小唄の「恋ってやっぱり」。
ベース、ギター&ピアノによるアンサンブルで前年の「球体が〜」の延長上のサウンド。
軽く、甘く洒落のめした雰囲気が良いですね。
オザケンの唄もなにやら艶っぽいですね。
BEATLESの「WHEN I'M SIXTY-FOUR」を思い出しました。

sc0006c325.jpg

D面は「Buddy」のインストバージョンが入ってます。
カッコいいバックトラックです。
CDシングルの方は既発曲「それはちょっと」のジャズバージョンですね。

現在も続いている近田春夫氏のコラム『考えるヒット』にてコーネリアスの『STAR FRUITS SURF RIDER』と今回のオザケンのシングルの二作品を取り上げている回がありまして、二作品において、前者を「文体の人」、後者を「文章の人」と評していたのが今でも思い出されます。

この時期辺りから同世代のミュージシャンとの交流が減っていき、どんどん孤高になっていく感じが寂しくもありました。開放的なサウンドと裏腹にどこか内省的で寡作の影を帯びていく気配が僕にはしました。サリンジャーのように。
このシングルを聴くと逃げ水のように、もう二度と来ない学生時代の夏休みのように切なくなるのです。
もうかれこれ十年近く過ぎたのですねぇ。

小沢健二は詩人として非常に優れていました。
今これほど素晴しい歌詞を書ける人がどれだけいるのでしょう。
この90年代後半のオザケンの作品は軒並み廃盤、というか『封印』されてしまったので一刻も「刹那」の続編とかなんとかで早くリイシューされて欲しいのですが、最近の彼の活動のベクトルを考えるとまだ当分の間は不可能かも…。
乞う、復刻!!


『Buddy』(3'18'')/『恋しくて』(3'57'')《TOKT-5031〜32》〈作詞・作曲・編曲:小沢健二〉【1997】

nice!(3)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 7

Lo-Fi

以前、このシングル、というか「恋ってやっぱり」について書きました。
好きな曲ばかりで、聴いていると満たされた幸せな気持ちになります☆
素晴らしい2枚組ですね。

都市色さんがおっしゃるように、言い回しや言葉の選び方も大好きです!

by Lo-Fi (2008-07-20 10:05) 

都市色

>Lo-Fiさん、こんばんは。
コメント&niceありがとうございます!
アナログ盤をお持ちなのですね。
シングルだけど全曲充実した仕上がりで満足ですね。
by 都市色 (2008-07-21 00:11) 

都市色

>うっちさん、こんばんは。
niceありがとうございます!
by 都市色 (2008-07-21 00:11) 

nakamura8cm

私のところでは小沢8cm全曲レビューをのんびり続けていまして、今13/18まできたところです。このシングルは先を越されました~うちでは来年の夏休みになるかな(笑)

最近の「活動家」活動についての乏しい情報を見るにつけ、 『刹那』がリリースされたことでさえ奇跡のように感じます。それにしてもDouble K.O.の距離がここまで離れてしまうとは、想像もつかなかったですねえ。現時点で「再結成がありえねーバンド」ランキング一位ですな。
by nakamura8cm (2008-07-21 22:49) 

都市色

>nakamura8cmさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
オザケンのシングルコンプリートなんて素晴しいですね。
僕は持ってないモノの方が多いくらいで。
「刹那2」が出れば高騰している廃盤シングルも安くなるんじゃないかと期待してるのですが。
「刹那」は今考えるとよく出たなと云う気がしますね。
延期されまくってましたから。
by 都市色 (2008-07-21 23:43) 

びっけ

こんにちは。
『Buddy 』 この曲、好きでした!!
夏休みにぴったりの歌ですね。
いわゆるヒップホップは苦手ですが、この歌のノリは軽やかで明るくて爽やかでいいですね。
by びっけ (2008-07-30 19:08) 

都市色

>びっけさん、こんばんは。
コメント&NICEありがとうございます!!
この曲お好きなのですね。
嬉しいです。
巷の没個性のドングリの背比べのようなJラップは僕も苦手です。
オザケンやスチャダラパーのラップはユーモアのセンスが光っていて、知的でもあります。
by 都市色 (2008-08-01 00:51) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。